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国内テニス

テニス選手日比万葉が『くまやん』を開設。最終的な目的は「孤児や、障がい者たちのための場所」の設立

内田暁

2020.05.17

テニス選手であるうちにセカンドキャリアを始めたいと思っていたという日比。カリフォルニアからZoomでインタビューに答えてくれた。(C)内田暁

テニス選手であるうちにセカンドキャリアを始めたいと思っていたという日比。カリフォルニアからZoomでインタビューに答えてくれた。(C)内田暁

「私の中では、テニスはひとつのツール。もっともっと大きな夢を叶える手段のひとつという思いがあるので」。そう明言することを、日比万葉は迷わない。

 両親ともに日本人ながら、2歳半の時から育ったのは米国カリフォルニア州。日米の文化や社会倫理を融合させ、色彩豊な人間性を醸成する彼女は、片手バックハンドに象徴されるユニークなプレースタイル同様に、独自の道を歩みだそうとしている。
 
「もともとテニスキャリア中に、絶対にセカンドキャリアを始めたいとずっと思っていて」。そうは思っていながらも、その“セカンドキャリア”が何かまでは、最近まではっきり見えてはいなかった。ただ目指すべき地点は常に、おぼろげながら視界の内に収まっていたという。

 その最大の目的地は、「孤児や、障がい者たちのための場所」の設立。きっかけはいくつかあるが、大きな体験や気付きの1つは、現コーチの尾崎文哉氏の紹介で訪れた、宮崎県の障がい児施設である。
 
 小さな町の小さな施設だが、そこで日比は施設に通う十数人の児童の大半が、実は親の虐待にあっている子だと知る。家で食事を与えられず、栄養失調の子たちがいた。お風呂に入らず身体の洗い方も知らないため、学校でいじめにあっている子どももいる。

 平穏に見える町が抱える闇に触れ、日比は大きな衝撃を受けた。「こんなに小さな町でもこれだけの被虐待児がいるということは、大都市や日本全国では、どれくらいいるんだろう?」以前に孤児院を訪問した時の情動とも相まって、そのような子どものために何かをしたいとの想いは一層大きく膨らんだ。

「夢を叶えるツールとしてのテニス」の有効性に気づいたのは、約6年間のプロキャリアで重ねた、「ベスト」の探求の日々でのこと。

 夢である世界1位とウインブルドン優勝に少しでも近づくため、彼女は常に、ベストの環境を追い求めてきた。身体に痛みが出た時は最高の針の先生やトレーナーを、精神面の強化が必要と思えば、最上級の評価を得るメンタルコーチを探す。その結果、「本当にすごい」と実感できるエキスパートたちと出会うこともできた。
 

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