2020年全米オープン開催に向けての規制案について、ジョコビッチやナダルといったスーパースターと、それ以外のグランドスラムに出場できるレベルの選手たちの間にも見解のズレがあることが明らかになった。イギリスのダニエル・エバンスが、イギリスのメディア「BBC」でトップ選手の考えについて反論している。
大人数での移動を避けるため、選手1名につき帯同できるスタッフは1名のみという条件について、ジョコビッチはコーチ、フィットネストレーナー、理学療法士は自身の戦いに欠かせないため帯同人数を制限されてのツアー参加は不可能だと主張している。
これに対してATP28位のエバンスは、「帯同するのは1名のみというのは、それほど大きな問題ではない。ドローのほとんどの選手が1人のコーチと遠征しているから。ノバク(ジョコビッチ)が言うように、理学療法士やフィットネストレーナーも帯同させている選手ばかりではないので、彼の主張はトップ選手以外には通用しないんだ」と、トップ選手以外の現状を明らかにした。
さらに、「全ての選手が自由かつ安全に移動できるようになってからトーナメントを再開するべきだ」というナダルの主張についても、エバンスは真正面から異論を述べた。
「ATPが行なっている『選手救済プログラム』は素晴らしい。でも、グランドスラムで賞金を得ることの方が、選手にとっては何にも代えることのできない、誇らしいことなんだ。僕は、選手たちが思いを1つにするべきだと考えている。ノバクとラファ(ナダル)は、彼らより下位の選手たちが戦って賞金を得られるように、そういう形で協力するべきだと思う。もちろん、金銭的問題が全てではないのは当然だ。健康面だって考える必要がある。でも、1人のコーチしか帯同できないってことは、トーナメントに出場しない理由としては不十分だと思う」
USTA(全米テニス協会)は、6月中旬頃には全米オープンの開催可否を決定すると発表している。果たして、全ての選手とテニスファンが納得できる解決策は、提示されるのだろうか。
文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
Twitter:yu__honda/Instagram:yu__honda
【PHOTO】全米オープンを含むグランドスラムの雰囲気を写真で楽しもう
大人数での移動を避けるため、選手1名につき帯同できるスタッフは1名のみという条件について、ジョコビッチはコーチ、フィットネストレーナー、理学療法士は自身の戦いに欠かせないため帯同人数を制限されてのツアー参加は不可能だと主張している。
これに対してATP28位のエバンスは、「帯同するのは1名のみというのは、それほど大きな問題ではない。ドローのほとんどの選手が1人のコーチと遠征しているから。ノバク(ジョコビッチ)が言うように、理学療法士やフィットネストレーナーも帯同させている選手ばかりではないので、彼の主張はトップ選手以外には通用しないんだ」と、トップ選手以外の現状を明らかにした。
さらに、「全ての選手が自由かつ安全に移動できるようになってからトーナメントを再開するべきだ」というナダルの主張についても、エバンスは真正面から異論を述べた。
「ATPが行なっている『選手救済プログラム』は素晴らしい。でも、グランドスラムで賞金を得ることの方が、選手にとっては何にも代えることのできない、誇らしいことなんだ。僕は、選手たちが思いを1つにするべきだと考えている。ノバクとラファ(ナダル)は、彼らより下位の選手たちが戦って賞金を得られるように、そういう形で協力するべきだと思う。もちろん、金銭的問題が全てではないのは当然だ。健康面だって考える必要がある。でも、1人のコーチしか帯同できないってことは、トーナメントに出場しない理由としては不十分だと思う」
USTA(全米テニス協会)は、6月中旬頃には全米オープンの開催可否を決定すると発表している。果たして、全ての選手とテニスファンが納得できる解決策は、提示されるのだろうか。
文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
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