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「とにかく1球1球」重要な試合でマッチポイントを迎えた時に勝ち切る方法【テニスメンタルアドバイス14】

スマッシュ編集部

2020.06.15

アドバイスしてくれた添田豪(左)と内山靖崇(右)。写真:THE DIGEST写真部

アドバイスしてくれた添田豪(左)と内山靖崇(右)。写真:THE DIGEST写真部

 重要な試合でマッチポイントまで握ったのに、そこから逆転負けを喫したら凹んでしまう。マッチポイントでは何を考えていると、ちゃんと勝ち切ることができるのだろうか? 全日本テニス選手権の決勝のマッチポイントで何を考えていたのか、チャンピオンに聞いた。

 2008年と2009年に連覇している添田豪[2008年決勝/添田豪6-7(2),6-3,6-4伊藤竜馬、2009年決勝/添田豪6-3,7-6(3)杉田祐一]は、「初優勝の時は無我夢中で、とにかくコートに入れることだけでした」と言う。

「目の前の1ポイントを取ることしか考えていなかったので、どうやってポイントを取ろうとか考える余裕はなかったですね。もう少し差が開いていれば余裕があるかもしれませんが、僕の場合は確かファイナル5-4で、そのゲームを取られるとイーブンになる状態だったので。

『これを取れば勝ち』と、思わないようにしようという気持ちはありましたが、とにかく1球1球という感じです。基礎的なことだとは思いますが、本当に緊張した時は、プロ、アマ関係なくそういうことしか考えられないのではないかと思います」
 
 2015年に優勝した内山靖崇[決勝/内山靖崇7-6(6),6-4添田豪]は、「この先に何があるということは考えていませんでした」と言う。

「添田君が相手で、よく練習させてもらうこともあり、全日本の決勝という感じがあまりしませんでした。普通の1試合をやっている感じで、目の前の1ポイントに集中していました。格上相手だからできたのかもしれません。隙を見せると付け込まれる可能性が高いので、少しでもポイントを離したかったんです。

 マッチポイントでも変わりませんでした。最後は5-4サーブで、マッチポイントになる前のポイントまでは完全に集中していました。40-0になった時に、ふと『マッチポイントだ』という感じはありましたが、それも一瞬で、またすぐ『もう1ポイント』という意識でした。その1回目のマッチポイントで確か取れたと思います」

 簡単なことではないが、マッチポイントだと思わずに1ポイントに集中してプレーを続けることが、優勝へ導いてくれる鍵のようだ。

構成●スマッシュ編集部、取材協力●HEAT JAPAN
※スマッシュ2017年5月号から抜粋・再編集

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