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海外テニス

全米オープン規模縮小で8月に開催!トップ選手からは「行くつもりない」の声も【海外テニス】

内田暁

2020.06.18

無観客で男女シングルスとダブルスは実施されるが、ジュニアや車いす部門は行なわれないことになった。(C)GettyImages

無観客で男女シングルスとダブルスは実施されるが、ジュニアや車いす部門は行なわれないことになった。(C)GettyImages

「The US Open is open――USオープンが、オープンする――」

 パソコンのモニター越しに、彼女は満面の笑みを広げて高らかに宣言した。今年から新たに全米オープンのトーナメントディレクターに就任したのは、6年間に渡りWTA(女子テニス協会)のCEOを務め、ビジネス面でもその手腕を発揮したステイシー・アラスター。

 その彼女が現地時間の6月17日、オンラインの会見で、来たる全米オープンに関する概要を明かした。

 新型コロナウイルス感染拡大のため、テニス界は3月中旬からすべての大会が延期やキャンセルとなり、全仏オープンは9月下旬への延期、ウインブルドンは戦後初の中止を早々に表明。それらの情勢下で、8月末に開幕予定の全米オープンがいかなる決断を下すかに注目が集まっていた。

 果たして、USTA(全米テニス協会)が下した決断は、「当初のスケジュールどおり、8月31日から9月13日に、ビリー・ジーン・キングナショナルテニスセンターで開催」というもの。ただし観客は入れず、通常は本戦の前週に行なわれていた予選もなし。ダブルスはドロー数を従来の64から32に減らし、ジュニアや車いす部門は行なわれない予定だという。

 それでもアラスターは、今回の全米オープン開催を「快挙」だと言葉に力を込める。
 
 会見ではセレナ・ウィリアムズがビデオ出演し、「全米オープンを戦うためニューヨークに行くのが待ち遠しい」と出場を明言。「クレイジー(ものすごく)に興奮している」とセレナが言えば、アラスターは「何がクレイジー(信じがたい)って、3~4カ月前にはありえないと思われていたことが実現したこと」と笑顔で応じる。

 開催決断の背景には、ニューヨーク州の感染が急速に収束に向かっている事実があるとグラフを示して力説。加えて、徹底した感染予防対策を施行することを約束した。

 その一環として行なわれたのが、例年シンシナティで開催されているウェスタン&サザンオープンの開催地変更だ。全米オープンの前週に同会場で開催することにより、移動による感染のリスクを軽減することができる。
 

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