テニス界も女子のツアーが再開し動き始めたが、このツアーが中断している期間を選手はどのように過ごしていたのだろうか? プロ転向10年目となる美濃越舞(安藤証券)に聞いた。
「最初は、この先どうなるんだろうという不安が大きかったです。でも、久しぶりにゆっくりと時間が取れたので、色々と気持ちに的にも整理ができたり、今後のことを考えることができたのはよかったと思います」
美濃越は今年で28歳になる。2018年には自己最高となる255位をマークしたが、19年に低迷。その理由を聞いてみると、なかなか複雑だった。
「今まで1人で遠征を回ることが多かったのですが、あと1個勝てないということが結構ありました。そこでちょっと外の声も聞きたいと思い、コーチをお願いすることにしたんです。
遠征にも帯同してもらいましたが、結果があまり出なくて……。何人かトライアルしましたが、相性も合わなかったりして、うまくいかず。結局、『どうやって打っていたんだっけ?』という状態になってしまいました」
テニス選手にとってコーチを含むテニス環境は重要だ。コーチは上達するには欠かせないが、一緒にいる時間が長いぶん相性も良くなくてはうまくいかない。加えて、ツアーコーチは日本では少ないし、外国人となると探すのも大変になる。
美濃越はそれらを含めて、「自分の未熟さが招いた結果です。トライしたことに後悔はありません。打開できなかったのは自分自身の問題が大きいと思っています」と、自分を見つめなおしている。
今は、拠点のTTC(吉田記念テニス研修センター)で、基礎練習やトレーニングに取り組んでいる。気持ちを切り替えるには、良いタイミングだったかもしれない。
大会出場に関しては、焦る気持ちはない。「海外に行くのはハードルが高いというか、遠征に行くことがうまく想像できません。行って2週間隔離、帰って2週間隔離になるなら、1、2大会のために行くのは厳しいですし。まだちょっと早いのではないかと、正直思っています」
日本国内で大会があれば出場も前向きに考えられるが、海外となると不安も多くなる。「もう少しでなんとか、というランキングでもないので、今は様子を見ます」と、ランキングが717位にまで落ちた状況のため、逆に無理をせずに再開したいと考えている。
「やっぱりテニスがすごく好きなので、何か恩返しのような形でゆくゆくはテニスに還元していけたらいいな」。コロナ禍の間に少し先の将来についても考えた美濃越。この期間をプラスにして、スランプを脱出してほしい。
取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)、取材協力●㈱ゴールドウイン/エレッセ
【PHOTO】美濃越を含む、日本人トッププロたちの“懐かしジュニア時代”の秘蔵写真をお届け!
「最初は、この先どうなるんだろうという不安が大きかったです。でも、久しぶりにゆっくりと時間が取れたので、色々と気持ちに的にも整理ができたり、今後のことを考えることができたのはよかったと思います」
美濃越は今年で28歳になる。2018年には自己最高となる255位をマークしたが、19年に低迷。その理由を聞いてみると、なかなか複雑だった。
「今まで1人で遠征を回ることが多かったのですが、あと1個勝てないということが結構ありました。そこでちょっと外の声も聞きたいと思い、コーチをお願いすることにしたんです。
遠征にも帯同してもらいましたが、結果があまり出なくて……。何人かトライアルしましたが、相性も合わなかったりして、うまくいかず。結局、『どうやって打っていたんだっけ?』という状態になってしまいました」
テニス選手にとってコーチを含むテニス環境は重要だ。コーチは上達するには欠かせないが、一緒にいる時間が長いぶん相性も良くなくてはうまくいかない。加えて、ツアーコーチは日本では少ないし、外国人となると探すのも大変になる。
美濃越はそれらを含めて、「自分の未熟さが招いた結果です。トライしたことに後悔はありません。打開できなかったのは自分自身の問題が大きいと思っています」と、自分を見つめなおしている。
今は、拠点のTTC(吉田記念テニス研修センター)で、基礎練習やトレーニングに取り組んでいる。気持ちを切り替えるには、良いタイミングだったかもしれない。
大会出場に関しては、焦る気持ちはない。「海外に行くのはハードルが高いというか、遠征に行くことがうまく想像できません。行って2週間隔離、帰って2週間隔離になるなら、1、2大会のために行くのは厳しいですし。まだちょっと早いのではないかと、正直思っています」
日本国内で大会があれば出場も前向きに考えられるが、海外となると不安も多くなる。「もう少しでなんとか、というランキングでもないので、今は様子を見ます」と、ランキングが717位にまで落ちた状況のため、逆に無理をせずに再開したいと考えている。
「やっぱりテニスがすごく好きなので、何か恩返しのような形でゆくゆくはテニスに還元していけたらいいな」。コロナ禍の間に少し先の将来についても考えた美濃越。この期間をプラスにして、スランプを脱出してほしい。
取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)、取材協力●㈱ゴールドウイン/エレッセ
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