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海外テニス

「予想よりもよく動けた」久々の公式戦で活躍中のマリーが好調なコンディションについて語る

中村光佑

2020.08.25

かつての強さを取り戻しつつあるマリー。(C)Getty Images

かつての強さを取り戻しつつあるマリー。(C)Getty Images

 ウェスタン&サザン・オープン(アメリカ/ニューヨーク)は大会3日目の24日(現地時間)、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場の元世界1位アンディ・マリー(イギリス)が、世界7位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)をフルセットの末に破り、3回戦進出を決めた。

 マリーは臀部の故障で長きにわたり戦列を離れ、一時は引退も囁かれていた。しかし、2度の手術を経て2019年シーズン終盤に復活。昨年10月にはヨーロピアン・オープンで2年半ぶりの優勝を手にしたが、その後、臀部の痛みがぶり返し、今年度の全豪オープンを欠場していた。

 ツアー中断後はコンディションの調整を続け、久々の公式戦となる先日のフランシス・ティアフォー戦で勝利を飾ると、今度は若手成長株のズベレフを破ってみせた。トップ10からの勝利は、2017年全仏オープンで、錦織圭との準々決勝を制して以来およそ3年ぶりだ。

 英メディア『BBC』によると、マリーは非常に好調で、自身のプレーにとても満足しているようだ。彼は1回戦の勝利後、次のように語っている。

「予想よりもよく動けたと感じている。復帰後から最初の数試合(エキジビション大会)を振り返ってみると、その時はまだ動きが悪かったけど、ポジティブに捉えることはできていた。自分のテニスはまだまだ良くなると思うし、実際すでにこの試合では良くなっていた。試合数をこなしていけば、またレベルを引き上げられるだろう」
 
 一方で、故障していた臀部の調子についてはまだ楽観視はできないという。「依然として、常に自分が一試合でどのくらいコンディションを戻せているのかを見極める必要はある。試合中はよくても、試合後には(臀部が)硬くなって、少し痛みが出てしまうことだってあるからね」と不安な胸の内も明かした。

 それでも久々の試合に勝利したことで、以前に比べ心はより前向きになってきているのは間違いないだろう。「ここ(ウェスタン&サザン・オープン)でプレーできることをうれしく思っているよ。欲を言えばもう少しいいプレーをしたいけど、それでも身体の調子は良い。自分にはそれが一番重要なことだ。ここ10ヵ月の間はフィジカル面で苦労していたからね」と語ったマリー。

 元世界王者が再びトップへと這い上がる姿を、世界中のテニスファンが期待しているだろう。マリーはベスト8進出を懸けた3回戦で、元世界3位のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)と対戦する。

文●中村光佑

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