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海外テニス

錦織圭が約1年ぶりの白星!果敢なネットプレーで世界44位にストレート勝ち【テニス】

スマッシュ編集部

2020.09.15

前週の大会と比べて、プレーに少し余裕のあるように見えた錦織。(C)GettyImages

前週の大会と比べて、プレーに少し余裕のあるように見えた錦織。(C)GettyImages

 男子テニスATPマスターズ1000シリーズの『イタリア国際』(イタリア/ローマ)は、14日(現地時間)に男子シングルス1回戦を行い、世界ランク35位の錦織圭が同44位のアルベルト・ラモス‐ビノラス(スペイン)に6-4、7-6(3)のストレートで勝利した。

 先週行なわれた『ジェネラリ―・オープン』(オーストリア/キッツビュール)で、久々のツアー復帰を果たした錦織。その時は、初戦でミオミル・ケツマノビッチ(セルビア)にフルセットの末に敗れていた。

 今回対戦したラモス‐ビノラスは、今大会のようなクレーコートを得意とするサウスポーだ。これまでツアー2回の優勝と6回の準優勝経験があるが、そのうち7回がクレーコート大会という難敵だった。

 前戦のジェネラリー・オープン1回戦では、序盤からエンジン全開のプレーで、後半にスタミナ切れを起こしてしまった錦織だったが、今回は落ち着いた立ち上がりを見せる。威力よりプレースメント重視のストロークで相手を崩し、ネットプレーでポイント。対するラモス‐ビノラスも、堅い守備で根気よくラリーを続け、第1セットはキープが続く展開となった。

 試合が動いたのは第10ゲーム。それまで安定したサービスゲームを見せていたラモス‐ビノラスが、2本連続でダブルフォールトを犯し、錦織にこの日初めてのブレークチャンスが訪れる。すると次のポイントでも、ラモス‐ビノラスがストロークをネットにかける凡ミスで、錦織が第1セットを先取した。
 
 続く第2セットでは、第6ゲームで錦織がブレークポイントを握ったが、これを逃してキープを許すと、第7ゲームでは相手のブレークチャンスに。錦織にとっては少し悪い流れに思われたが、ここを見事なサービスエースと絶妙なドロップショットで切り抜けてみせた。

 錦織は、その後の第10、第12ゲームで、計5本のマッチポイントを迎えたが、ここも取り切れず試合はタイブレークに突入。するとその3ポイント目、アプローチショットからの巧みなボレーでミニブレークを先行した錦織が、そのままリードを守り切り、2時間3分で勝利を決めた。

 昨年の全米オープン2回戦で、ブラッドリー・クラーンに勝利して以来、約1年ぶりの白星を上げた錦織。今回の試合では、積極的にネットに出る姿勢が見られた。これは新コーチのマックス・ミルニー氏と集中して取り組んだネットプレーの強化が、実を結んでいるのかもしれない。

 次戦では、スタン・ワウリンカ(スイス)とロレンツォ・ムセッティ(イタリア)の勝者と対戦する。9月27日から開幕の全仏オープンへ向けて、このまま好調を維持したいところだ。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】錦織圭の全米オープン2019での奮闘を振り返る!厳選フォトギャラリー

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