海外テニス

「特別な存在」であり「新しいリーダー」。コート内外で存在感示した大坂なおみを英メディアも称賛

東真奈美

2020.09.17

全米オープンを制して3度目のグランドスラムタイトルを獲得した大坂は、精神的な成長も感じさせた。(C)Getty Images

 全米オープンで大会2度目、グランドスラム3度目の優勝を果たした大坂なおみ。その圧巻のプレーのみならず、人種差別により犠牲となった人々の名が記された7枚の黒マスクを連日着用し、差別への抗議の声を上げ続けたことで、国内外から多くの関心を集めた。

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 そんな彼女について、英メディア『BBC』が、『内気な少女が、テニス界の真のリーダーになるための"声"を見つけた方法』と題して、彼女の内面に迫る長いコラムをウェブに掲載している。
 
 記事では、大坂が「最も厄介なタイプの人間」と自身を評していたことや、2018年のインディアンウェルズでの優勝スピーチを「史上最悪のスピーチ」と語った『内気な少女』時代を紹介。さらに、彼女が精神的に成長していく過程を事細かに振り返り、全米オープンで見せた"成熟"した姿を下記のように称賛した。

「コート上でもコートの外でも自信に満ち溢れ、自分のゲームを信じ、自分の信念を信じてきた。その結果、シーズン再開後、プレーした11試合で無敗を達成し、3度目のグランドスラムタイトルを獲得した」

 また、同メディアは「大坂は(一時代を築いたウィリアムズ姉妹やフェデラーなどに)次ぐアイコンになるように思われる」としたうえで、「コート上での才能を発揮することで、彼女がいかに特別な存在だったのかを世界中の人は改めて理解した。そして今では、彼女の行動と言葉で、大坂は周囲に影響を与える力を持つ新しいリーダーになろうとしている」と、彼女に対する世間の目が変わったことを伝えている。

 スポーツの枠を超えた「新たなリーダー」として世界に認められつつある大坂。今後も、テニス界のみならず国際社会の重要な人物のひとりとして、大きな影響力を発揮していくだろう。

文●東真奈美
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