アルゼンチンの23歳、ナディア・ポドロスカが、テニス四大大会の全仏オープンで驚くべき快進撃を見せている。現在131位の彼女は、準々決勝で世界5位のエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ)から勝利を挙げ、全仏オープン女子では初(※オープン化以降)となる予選を勝ち上がって準決勝に進出した選手となったのだ。この活躍には母国の英雄ガブリエラ・サバチーニもSNSでエールを送っている。
ポドロスカにとっては、今大会が2度目のグランドスラム本戦の舞台。1度目は、2016年全米オープンで予選を突破した時だった。その後、17年5月には158位までランキングを上げるが、7月から右手首の故障でツアーから8か月離れることになった。
イギリスメディア『BBC』では、「私にとってタフだったのは、2、3年前のケガが多かった時。8か月ツアーから離れてランキングが落ちたの。当時は、大会を回るためのお金がないほどだった」との彼女のコメントを伝えている。
ポドロスカは18年に508位までランキングを落としており、苦しい状況の中、じわじわとランキングを上げてきた。そして、今回の活躍により、金銭的にも楽になるのは間違いない。彼女の今までの獲得賞金額は、301,547ドル(約3,200万円)だったが、今大会だけで少なくとも425,250ドル(約4,500万円)を手にすることが確定している。
しかし、彼女はなぜ突如としてブレークすることができたのだろうか? 全仏オープンの公式サイトによると、彼女のコーチである元選手のフアン・パブロ・グスマン(アルゼンチン)は、ロックダウン中に彼女がフィットネスを鍛えた成果だと言う。それでも、「本戦入りした時は、本人も良い結果を期待していたけれど、まさか準決勝だなんて本当に信じられない」と驚いている様子だ。
本人は、「今季すごく良いプレーができているので、自信もあるの。良い試合をたくさんできたことが、助けになっていると思う」と言う。実は8月3日にツアーが再開されてから、すぐに参戦してクレーの4大会に出場。ツアーよりも下のレベルの大会ではあるが、9月の1週目にベスト4、2週目は5試合戦って優勝している。
逆にこれだけ試合が続くと、疲労が心配されるところだが、「幸運なことに私は完璧にフレッシュな状態なの。どこにも痛みもないし、身体に問題もない」と、生き生きと話す。
ドロップショットを巧みに織り交ぜてネットプレーにつなげたり、コートを広く使うバリエーションが豊富なプレーはまさにクレー向き。彼女の快進撃は続くのか、準決勝では勢いに乗る19歳イガ・シフィオンテク(ポーランド)との対戦となる。
◆ナディア・ポドロスカ/Nadia Podoroska(ARG)
1997年2月10日生まれ。170cm、右利き。
2016年全米オープンで予選を突破し本戦に出場。自己最高は130位(2020年9月14日付け)、20年全仏が2度目のグランドスラム本戦の舞台で準決勝に進出。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】全仏オープン2020で活躍した女子選手たちの厳選PHOTOを一挙公開!
ポドロスカにとっては、今大会が2度目のグランドスラム本戦の舞台。1度目は、2016年全米オープンで予選を突破した時だった。その後、17年5月には158位までランキングを上げるが、7月から右手首の故障でツアーから8か月離れることになった。
イギリスメディア『BBC』では、「私にとってタフだったのは、2、3年前のケガが多かった時。8か月ツアーから離れてランキングが落ちたの。当時は、大会を回るためのお金がないほどだった」との彼女のコメントを伝えている。
ポドロスカは18年に508位までランキングを落としており、苦しい状況の中、じわじわとランキングを上げてきた。そして、今回の活躍により、金銭的にも楽になるのは間違いない。彼女の今までの獲得賞金額は、301,547ドル(約3,200万円)だったが、今大会だけで少なくとも425,250ドル(約4,500万円)を手にすることが確定している。
しかし、彼女はなぜ突如としてブレークすることができたのだろうか? 全仏オープンの公式サイトによると、彼女のコーチである元選手のフアン・パブロ・グスマン(アルゼンチン)は、ロックダウン中に彼女がフィットネスを鍛えた成果だと言う。それでも、「本戦入りした時は、本人も良い結果を期待していたけれど、まさか準決勝だなんて本当に信じられない」と驚いている様子だ。
本人は、「今季すごく良いプレーができているので、自信もあるの。良い試合をたくさんできたことが、助けになっていると思う」と言う。実は8月3日にツアーが再開されてから、すぐに参戦してクレーの4大会に出場。ツアーよりも下のレベルの大会ではあるが、9月の1週目にベスト4、2週目は5試合戦って優勝している。
逆にこれだけ試合が続くと、疲労が心配されるところだが、「幸運なことに私は完璧にフレッシュな状態なの。どこにも痛みもないし、身体に問題もない」と、生き生きと話す。
ドロップショットを巧みに織り交ぜてネットプレーにつなげたり、コートを広く使うバリエーションが豊富なプレーはまさにクレー向き。彼女の快進撃は続くのか、準決勝では勢いに乗る19歳イガ・シフィオンテク(ポーランド)との対戦となる。
◆ナディア・ポドロスカ/Nadia Podoroska(ARG)
1997年2月10日生まれ。170cm、右利き。
2016年全米オープンで予選を突破し本戦に出場。自己最高は130位(2020年9月14日付け)、20年全仏が2度目のグランドスラム本戦の舞台で準決勝に進出。
構成●スマッシュ編集部
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