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海外テニス

「面白いヤツでありたい」全仏OP準決勝を戦うシュワルツマンの性格と、小柄なのに強い理由【全仏テニス】

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2020.10.09

17年楽天オープンで来日した時のシュワルツマン。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

17年楽天オープンで来日した時のシュワルツマン。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 テニス四大大会、全仏オープン(フランス/パリ)で、自身初となるグランドスラム準決勝に駒を進めたディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)。2017年に楽天オープンで来日した際に行なったインタビューの中から、彼のキャラクターやプレーがわかる部分をお届けしよう。

 まず、彼の特徴のひとつは、170センチという身長だ。長身の選手が増えてきている中で、彼の活躍は小柄な日本人にも勇気を与えてくれる。不利だと考えがちな体格を、どのようにカバーして強くなってきたのだろうか。

「僕がテニスを始めた時から、回りのみんなは僕よりも大きかった。でも、そのことは意識しないで、僕は普通に練習して、テニスのために必要なことを全てしてきた。他人のことを考えてテニスをするととても困難な状態に陥ってしまうから、自分自身のことに集中して、できることを全てやってきたんだ」

 リターンゲームの勝率で、常に上位に位置しているシュワルツマン。リターンを成功させる秘訣について訊くと……。

「リターンを楽しんでいること。あとリターンの時にかなり集中しようとしている。僕はビッグサービスを打てるわけではないから、多くの選手が僕のサービスをブレークできるチャンスがある。だから自分も常に相手のサービスをブレークすることを考えないといけない。自分が良いテニスをするには良いリターンが必要なんだ」
 
 0-30というリターナーにとってチャンスの時には、何を考えているのだろうか。

「相手にもよるけど、ただボールをコートの中に入れることだけに集中して、他のことは考えない。時々攻撃的なリターンをするし、または安全に行こうとも思うけど、0-30だから『よし、ブレークするぞ』とは思っていない。リターンには自信があるから、自信を持ってポイントには入っているけどね」

 最後に、ツアーでも友人が多い彼に、自分の性格を教えてもらった。

「面白いヤツ。そうでありたいと思っている(笑)。社交的。誰とでも話すのが好き。友だちや家族と毎日冗談を言っていたい。家にもいたい。テニス選手は旅をするけど、世界の遠い場所に家族がくるのは無理だから、家で家族や友達といる時間も大切」

 自己分析の「社交的」という言葉に納得するほど、人懐っこい笑顔で色々と話してくれた。今年の全仏オープン準々決勝で死闘を繰り広げたドミニク・ティームとは本当に仲が良く、インタビューをした17年楽天オープンの時にも、「2人で話をしていたらダブルスに出ることになった」と言うほどだ。

 28歳にして初めてグランドスラム準決勝の舞台に立つシュワルツマン。きっと小柄な体格を感じさせないような躍動感のあるプレーを見せてくれることだろう。シュワルツマンは現地9日に、クレーキングのラファエル・ナダルに挑む。

構成●スマッシュ編集部 取材協力=楽天ジャパンオープン
※スマッシュ2017年12月号から抜粋・再編集

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