国内テニス

「いいプレーができている」。最後の1枚のワイルドカードを生かし、内山靖崇が楽天オープンの予選1回戦を突破

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2019.09.29

ワイルドカードで出場し予選1回戦を突破した内山靖崇。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

【楽天ジャパンオープンチャンピオンシップ2019
シングルス予選1回戦/9月28日(土)
内山靖崇[WC]  6-3  6-3  S・ジョンソン

 楽天ジャパンオープンが、新しくなった有明コロシアム及び有明テニスの森公園で幕を開けた。ブルーのコートに、ブルーのシートが鮮やかな新装有明コロシアムの第1試合には、予選回戦を戦う内山靖崇がワイルドカードで登場し、スティーブ・ジョンソンと対戦した。

 94位のジョンソンに対し、内山は挑戦者の立場だったが、最近チャレンジャーで優勝し、自己最高となる138位をマークするなど好調だっただけに、「試合に入る前から勝てるチャンスがあると思っていました。そのくらい、今、いいプレーができていると思う」と自信を持って試合に臨んでいた。

 先にブレークしたのは内山だ。ジョンソンがコートを広く使って展開しても、そのボールに追いつき返球していく。ブレークポイントでは、追いついて放ったロブがキレイに決まり、守備力が上がったところを見せて4-3とリード。そのまま第セットをモノにした。
 第2セットの1ゲーム目には相手にブレークポイントを握られたが、サービスで押して挽回し、流れを渡さなかった。「自分の感覚としては、今日はサーブがそんなに良かったような感じはなかったです」と本人は言うが、サービスは重要な場面で決まり、サービスエースは11本と、ジョンソンの5本よりも大きく上回っていた。

 つまり、それほど良いと感じなくても決まるほど、ショットの地力が上がってきていることの証明だろう。

 実は内山がこの場に立てたのは、多少のラッキーもある。最初に発表された予選ワイルドカード(WC)の3名に内山の名前はなかった。しかし、本戦の選手に出場を取り消した選手が出たため、本戦にWCで出場予定だった西岡良仁が繰り上がり、自力出場を果たす。それによって、予選のWCが内山に回ってきたのだ。

 
内山は、最後に舞い込んできたワイルドカードの幸運を見事に生かし、新装有明コロシアムでの初勝利を手に入れた。


 新しいコートについては、「ここでは何度もプレーさせていただいているので、慣れているはずですが、きれいになって雰囲気が変わったというのはありますね。自分としてもあまり慣れている場所という感じがしなかったです()。そういう意味では新鮮にプレーできたので楽しかったです」と、内山の力のなったようだ。明日は、新しく作られた楽天カードアリーナでの試合が組まれている。新鮮な気分で再び勝利をつかみにいく。

【9月29日の主な試合予定】
〇コロシアム
第1試合(11時開始)
J・ミルマン vs 伊藤竜馬[WC]
RAKUTENカードアリーナ
第1試合(11時開始)
M・グラノラース vs 内山靖崇[WC]

■大会情報
楽天ジャパンオープン
9月30日~10月6日(本戦)
9月28日~29日(予選)
有明コロシアム及び有明テニスの森公園

取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

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