専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
国内テニス

昨年の楽天オープンで大活躍の綿貫陽介。今年は90位に善戦するも予選1回戦で敗れる

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2019.09.29

健闘はしたが予選1回戦で敗れた綿貫。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

健闘はしたが予選1回戦で敗れた綿貫。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

【楽天ジャパンオープンテニスチャンピオンシップ2019】
シングルス予選1回戦/9月28日(土)
綿貫陽介[WC]  6-4 1-6 4-6 A・ポピリン

 昨年は予選を突破し、本戦でも1つ勝つ大活躍を見せた綿貫陽介だが、今年、その再現はならなかった。初戦の相手は綿貫よりも1つ下の20歳、アレクセイ・ポピリン。今年の全豪オープンではティームを破り3回戦進出、全米でも3回戦に進み、現在ATPランキング90位まで上げているオーストラリアのホープだ。

 時速210キロを超えるビッグサービスに、厚い当たりのパワーストロークを持つポピリンを相手に、出だしの綿貫はうまくプレーした。あえてボールのスピードを抑え、粘り強くラリーする作戦で、相手のミスを引き出す。「相手はペースを速くしたいはず。サーブもストロークもスピードがあり、ネットにもつなげてくる。だから少なからずスローにしようという考えはあった」と綿貫。それが奏功し、6-4で第1セットを先取した。

 しかし第2セットからはポピリンもギアを上げ、スピードでも精度でも綿貫を上回る。
「相手のサーブがグンと上がった。それに対する準備ができておらず、自分のサーブでもリズムをつかめなくなった」と綿貫は言う。第2セットを1-6で落とし、第3セットは立て直してついていったものの、ボールのベーススピードで上をいくポピリンに1ブレークを許し、4-6で振り切られた。
「悔しい」と綿貫が心情をあらわにしたのは、「今年1年、勝ちが少ない」というトンネルの中にいるからだ。ケガで戦線離脱し、焦って試合に出てはまた痛めるという悪循環もあって、今季の綿貫は出場したチャレンジャー11大会中、10大会で2回戦以内に敗れるなど、成績が上がらない。それだけに、昨年活躍したこの大会で結果を出したいという気持ちが強かったという。その思いを「悔しい」の一言に込めていた。

 ただ一方で、浮上の手応えを内心で感じているのも事実だ。今季の戦いを見ると一方的な負けは少なく、今回のように接戦を演じながらわずかの差で敗れることが多い。「今年は色々なことにトライし、経験しているので、後ろ向きではない。1人でアメリカに遠征し、ケガをして対処したり、日本ではできないことができたので、前には進めている」と言う。

 接戦での負けも、「ちょっとした部分で変われると思う」とポジティブに捉える綿貫。そのきっかけが、今回のポピリン戦であることを願いたい。

【ダブルス予選1回戦の結果】
松井俊英/西岡良仁[WC] 6-7(4) 4-6 S・ゴンザレス/A-U-H・クレシ

【9月29日の主な試合予定】
〇コロシアム
第1試合(11時開始)
J・ミルマン vs 伊藤竜馬[WC]
〇RAKUTENカードアリーナ
第1試合(11時開始)
M・グラノラース vs 内山靖崇[WC]

■大会情報
楽天ジャパンオープン
9月30日~10月6日(本戦)
9月28日~29日(予選) 
会場・有明コロシアム及び有明テニスの森公園
 
取材・文● 渡辺隆康(スマッシュ編集部)

【楽天OP 日本人PHOTO】予選1日目に登場した日本人プレーヤーを一挙紹介!

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号