国内テニス

錦織圭に勝ったプレッシャーを乗り越えて、西岡良仁が楽天オープン1回戦を会心のプレーで勝利!

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2019.10.01

勝利後に観客の声援に応える西岡良仁。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

【楽天ジャパンオープンテニスチャンピオンシップ2019】
シングルス本戦1回戦/9月30日(月)

西岡良仁 7-5 6-3 J・ソウザ

 今年の楽天オープンは錦織圭が欠場し、西岡良仁は日本人で唯一、本戦ダイレクトインした選手だった。その上、西岡は8月のシンシナティで錦織との直接対決に勝利している。それは西岡にはとても大きなことだが、一方で「(錦織との)試合を見ていないファンからすると、いいプレーをするとイメージしていたはず。そんな中で変なプレーはできないと思いました」とプレッシャーも感じていたという。

 実際に大会前は、その重圧が影響していたのか、調整時期に思ったようなプレーができなかった。不安を抱えながらの初戦となった。


 そんな中で迎えた1回戦の相手が、過去に1度勝利していたジャオ・ソウザだったのは、西岡にとって追い風になったかもしれない。サービスで狙ってくるコースをお互いに把握していたため、先にブレークされた時も「仕方ない」と思えた。4-4でのブレークダウンのピンチでも冷静に対応し、それまでよりも攻撃のペースを速めてソウザを攻め立て、すぐさまブレークバックに成功。5-5とスコアをタイに戻すと、勢いに乗って2ゲーム連取して第1セットを奪った。
 同じ球種で同じ場所に打つことはなく、その豊富なショットの手数を絶妙に組み立てていく西岡のプレーは精度を増していき、3-2リードの場面で相手が連続でミスしたチャンスを見逃さずブレーク。終盤には鋭いカウンターも見事に決まり、楽天オープン初勝利を果たした。

「トータル的に見て、プレッシャーを跳ねのけて、良いプレーができたと思います」と、終わってみれば本人も納得のいく内容だった。「勝つことに対して執着をして、しっかりできた。今日の勝ちは大きいです」と自信も手に入れた。

 2回戦の相手はフランスのルーカス・プイユだ。2016年に1度対戦して敗れているが、「それから時間も経っているし、新しい気持ちでチャレンジャー精神を持ってぶつかっていきます」。初戦の勝利でプレッシャーから解放された西岡の表情に、もはや不安はない。日本の観客の前で、見ていて楽しいプレーを披露してくれることだろう。

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10月1日の主な試合予定■
〇コロシアム(11時開始)
第1試合 内山靖崇[Q] vs B・ペール(4)
第2試合 ダニエル太郎[WC]  vs  B・チョリッチ(2)
第3試合 N・ジョコビッチ(1) vs A・ポピリン[Q]
第5試合 D・シャラン/A・シタック[Q] vs  L・バンブリッジ/マクラクラン勉[WC]
[WC]=ワイルドカード(主催者推薦枠)、[Q]=予選上がり、カッコはシード

■大会情報■
楽天ジャパンオープン
9月30日~10月6日(本戦)

会場・有明コロシアム及び有明テニスの森公園

取材・文赤松恵珠子(スマッシュ編集部)