海外テニス

「セルビアに拠点を移し残りのテニス選手生活を送りたい」32歳の杉田祐一が新たな決断!

中村光佑

2020.12.07

さらなる進化を求めて元世界36位の杉田が来季からの活動拠点をセルビアに移すことを発表した。写真:THE DIGEST写真部

 12月6日に世界102位の杉田祐一が自身の公式ウェブサイトを更新。その中で新たに練習拠点をセルビアに移すことをファンに向けて報告した。

「新たな決意」と題した杉田は文頭で「これより私の最後の戦いが始まります!! この度、私杉田祐一はセルビアに拠点を移し残りのテニス選手生活を送りたいと思っています」と宣言。「決して日本に問題があるとは思っていない」としながらも、今回拠点をセルビアにする目的については「今までの自分、そしてこれからの自分を認めてあげること」としている。

 セルビアの首都、ベオグラードには元世界8位で昨年現役を引退したヤンコ・ティプサレビッチ(セルビア)氏が2013年に設立した「ヤンコ・ティプサレビッチ・テニスアカデミー」があり、今後は杉田もアカデミー内でトレーニングを積むようだ。

 今回の決断に至った経緯について杉田は、「コロナ期間中、日本でしっかりと準備を重ねていたにも関わらず、全米オープンでのプレーに納得がいかず、行動に移すことにしました」とし、その後、即座にティプサレビッチ氏にコンタクトを取ったことも明かした。

 また、「話はうまく進み、全仏オープン終了後にベオグラードに向かい練習に参加しました」とした上で、「選手の数、コーチ陣、環境、全てにおいて申し分ない条件です。すぐに拠点を移すことを決めました」と即決だったという。
 
 杉田はTwitterにもブログをアップしたが、これを見たファンからは「素晴らしい行動力に頭が下がります!」「一大決心ですね!」「その決断がいい結果につながることを信じています」「これからのご活躍をずっと願っています」など、応援の声が続々と寄せられ、いいね!の数も1700件を超えている。

 今年の9月には32歳を迎え、すでにベテランの域に差し掛かっている杉田。だが年齢的な面も前向きにとらえているようで、「もう一度後先考えず、テニスに全てをかけてみたいと思いました」と語り、「全てをかけ、いざセルビアへ!!!!!!」と力強く締めくくった。ファンの応援を背に、まずは2つ目のツアータイトル獲得へ向けて更なる飛躍に期待したい。

文●中村光佑

【写真】杉田祐一ほか、2020年全豪OPを戦う日本人選手の雄姿