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錦織圭、第13シードと激闘の末にリベンジ成功。次戦はクレーキング・ナダルと対戦へ<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.04.22

フルセットの末、ガリンに昨年の雪辱を果たした錦織。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「バルセロナ・オープン」(4月19日~25日/スペイン・バルセロナ/クレーコート/ATP500)では、現地21日にシングルス2回戦を実施。世界ランク39位の錦織圭が、同22位で第13シードのクリスチャン・ガリン(チリ)に7-6(5)、4-6、6-1のフルセットで勝利した。

 両者の対戦はこれが2度目で前回は昨年のハンブルグ・オープン。今大会と同じクレーコートでの戦いだったが、この時の錦織はケガからの復帰後間もない状態で、自身でも「簡単に負けてしまった」と認めるほどの完敗を喫していた。今回はそのリベンジを果たした形だ。

 1回戦後のインタビューで、ガリン戦に向けて「(前回から)確実に何かを変えていかなければいけない」と明かしていた錦織。この日は序盤から、ラリー戦で先に展開を作っていく攻撃的な姿勢が見られ、第3ゲームで先にブレークを奪う。

 その後は、互いにサービスゲームの安定感に欠いてブレークを奪い合う展開に。第10ゲームでサービング・フォー・ザ・セットを迎えた錦織は、これをガリンの粘りのプレーに屈して落としたが、続くタイブレークでは6-5のセットポイントの場面でネットプレーを選択。ワンチャンスをものにして第1セットを先取した。
 
 第2セットでは、アグレッシブなプレーで錦織のサービスを攻めるガリンに第5ゲームをブレークされてしまうと、そのまま挽回の糸口をつかめずにセットを落としてしまう。

 勝負の最終セット。後がなくなった錦織がここで先にギアを上げる。自身サービスの第1ゲームで、技ありのロブや思い切りの良いスマッシュなど、好プレー連発でキープすると、続くガリンのサービスゲームも粘りのプレーで奪取。

 第3ゲームでは2度のブレークピンチを迎えるも、フォアのダウンザラインなどでこれを凌ぎ切ると、第4ゲームでは40ー15のブレークチャンスで今度はバックの鋭いダウンザラインを叩き込み、4-0とリードを広げる。

「カモン!」と大きな声で自身を鼓舞する錦織は、その後も幾度かピンチを迎えたが、これらをすべて跳ね返して第7ゲームのサービング・フォー・ザ・マッチへ。ここも危なげないプレーで取り切り3回戦進出を決めた。

 錦織は3回戦で、第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する。錦織とナダルの過去の対戦成績は、錦織から見て2勝11敗。クレーコートでは5度対戦して1度も勝利できていない。クレーキングの異名を持つナダルを相手に、どのようなプレーを見せてくれるのか注目したい。

構成●スマッシュ編集部

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