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国内テニス

大学テニスのシーズン開幕を告げる関東学生トーナメント。男子は田形諒平が2連覇、女子は大器・永田杏里が初戴冠!<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2021.06.09

接戦を制して男子シングルス2連覇を飾った田形諒平(左)と、準優勝の丹下将太(右)。写真:スマッシュ編集部

接戦を制して男子シングルス2連覇を飾った田形諒平(左)と、準優勝の丹下将太(右)。写真:スマッシュ編集部

 大学テニスもいよいよシーズンイン! インカレ予選を兼ねた「2021年度関東学生テニストーナメント」が5月24日から開催され、6月8日に早大テニスコート(西東京市)で行なわれた決勝をもって幕を閉じた。無観客、セルフジャッジ、マッチタイブレークによる試合の短縮など、様々な新型コロナウイルス感染防止対策を講じ、無事全種目を終えることができた。

 白石光(早大)、佐藤南帆(慶大)、阿部宏美(筑波大)ら、インカレのワイルドカードを手にしている上位選手が欠場した今大会。男子シングルスは、その中にあって学生トップの実力を持つ田形諒平(筑波大4年)が、第1シードを守って大会2連覇を達成した。

 決勝は第2シードの丹下将太(早大3年)との対戦。強力なフォアハンドを軸にした丹下の攻めを、田形は緩急織り交ぜたオールラウンドなプレーで受け止めた。第1セットはショットの引き出しの多さで丹下を揺さぶった田形が6-4で先取。第2セットは攻撃のギアを上げた丹下が6-3で奪い返し、がっぷり四つの戦いとなった。
 
 しかしマッチタイブレークでは田形がうまさを見せる。「第2セットはリターンミスなどで簡単にポイントを与えていたので、自分からミスしない上で、相手の嫌がるプレーをしようと切り替えた。意識的に浅いボールを入れて、相手に攻めさせてミスを引き出した」。

 本来の田形のテニスからすれば、この日はネットに出る頻度が少なく、消極的にも見えたが、自分から攻めるばかりが正解ではないと言わんばかりに、いやらしいボールで相手を崩して10-3で振り切った。

「去年優勝しているので、今年も勝ちたいとプレッシャーをかけた中で優勝でき、安心している」と田形。卒業後は就職する予定で、今年が本格的にプレーできるラストイヤーとなる。抱負を問うと「テニスを17年続けてきて現役最後の年なので、楽しんで終わりたい。緊張感とかも含めて、全部楽しもうと思います」。去年準優勝に終わり、何としても取りたいはずのインカレにも、気負わず臨むつもりだ。
 
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