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海外テニス

「自分が一番だと思って…」ウインブルドン前にチチパスがジョコビッチを称賛! 自身の意気込みも語る<SMASH>

中村光佑

2021.06.28

2年前のウインブルドンで1回戦敗退を喫したチチパスは、今は「まったく違う人間」と自信。(C)Getty Images

2年前のウインブルドンで1回戦敗退を喫したチチパスは、今は「まったく違う人間」と自信。(C)Getty Images

 2年ぶりに開催されるテニス四大大会「ウインブルドン」(6月28日~7月11日/イギリス:ロンドン/グラスコート)がついに開幕する。世界が注目するビッグトーナメントを前に男子テニス世界ランク4位のステファノス・チチパス(ギリシャ)が、記者会見で世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)や、芝での自身のプレーについて語った。

 6月の全仏オープンで自身初のグランドスラム決勝進出を果たし、ジョコビッチと優勝を争ったチチパス。持ち味のアグレッシブなプレーで先に2セットを連取しながらも、4時間11分の死闘の末に大逆転で敗れ、非常に悔しい結果に終わってしまった。

 2月の全豪に続き、全仏でも優勝を成し遂げたジョコビッチは「ダブルグランドスラム」 (全ての四大大会を2回以上制覇すること)の偉業を達成。現状ではウインブルドン、東京五輪、全米を立て続けに制する可能性も高く、女子シングルスのステフィ・グラフ(ドイツ)以来テニス界では史上2人目となる「ゴールデンスラム」(1年で全ての四大大会と五輪を制覇すること)にも期待は高まるばかりだ。

 そんなジョコビッチについてチチパスは「ジョコビッチと対戦するのはとてもチャレンジングなことだ。彼はテニス界で最も偉大な選手の一人だと思う」と評した上で、「彼はそこ(世界のトップ)に到達するためにとても努力してきた。彼は今、自分が一番だと思っていると思う。だからこそ、彼はあのようなプレーをしているんだ」とコメント。

 さらに、ジョコビッチが今年のウインブルドンで優勝候補筆頭に挙がっていることに対しても「(確かに)グラスコートは、彼が自信を持って良いプレーをしているサーフェスだと言わざるを得ない」と認めている。
 
 一方のチチパスはこれまでウインブルドンの本戦に3度出場しているが、2度の初戦敗退を経験。最高成績も4回戦進出と思うような成績を残せていない。これについてメディアから問われると「当時は今の自分とはまったく違う人間だった。おそらく、今ほど自信がなかったのだと思う。当時は自分の自信に頼るところが大きかった。ほとんどの試合で、プランBやプランCを持っていなかったし、1つのプレーしか持っていなかった」と振り返った。

 それでも会見の最後には「今は芝の上でのプレーはいい感じだよ。自信がつくまでには何試合か必要になると思うけど、今は、ここでプレーする1つ1つの試合がどのように展開していくのか、自分のチャンスがどうなるのかを見極めたいと思う」とウインブルドンでの上位進出へ前向きな言葉を残している。

 なお、今大会に第3シードとして出場するチチパスは1回戦で世界56位のフランシス・ティアフォー(アメリカ)と対戦する。初のグランドスラム優勝に向けて、まずは初戦で幸先の良いスタートを切っておきたいところだ。全仏オープン決勝の悔しさをバネに、聖地ウインブルドンでも躍動する姿を見せてもらいたい。

文●中村光佑

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