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「いったい何が不満なんだ?」男子元1位のベッカーが大坂なおみのメディアへの姿勢を批判<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.06.30

大坂(左)のメディアに対する考えに批判的なベッカー(右)。(C)Getty Images

 全仏オープンでの記者会見拒否により批判を浴び、後にその状況を「意図していなかった」として大会からの棄権を表明。さらに過去のうつ病を告白して、しばらくの間ツアーから離れることを決断した大坂なおみ。

 東京オリンピックでの復帰に向けて、現在は家族や友人などと過ごすことでメンタルヘルスの回復を図っているが、そんな彼女について男子テニス元世界ランク1位のボリス・ベッカー氏が批判的な意見を述べている。

 大坂は声明で「私は世界中のメディアに話す前に大きな不安の波に襲われます。本当に緊張していて、できる限り最善の答えを出そうとすることにストレスを感じます」と、メディアへの対応が負担になっていることを明かしたが、ベッカー氏はこれについて、イギリスメディア『The Times』のインタビューに対し、「いったい何が不満なんだ?」と語気を強める。
 
「彼女は23歳と若く、健康で、裕福で、家族にも恵まれている。食べることすらに困っていたり、養う家族がいるのに仕事がなかったり、人生を変えるようなケガをしたり、そういったことの方がよっぽど大変だろう。彼女は本当に(メディアへの対応を)負担に感じているのか?」

 さらにベッカーは、メディアへの対応が必ずしも「楽しいものではない」と認めつつ、「メディアに対応できなければプロテニスプレーヤーとして活動するのは難しい。これも仕事の一部で、彼女は対処法を学ぶ必要があるだろう。ツアーはマスコミなしでは成り立たないし、賞金やスポンサーを工面するのも大変だ」と語っている。

 ベッカーの言うように、大坂がプロ選手として活動する以上、ツアーですべてのメディアをシャットダウンすることは難しいだろう。大坂は今後それをどう乗り越えていくのか、東京オリンピックでの復帰後に注目が集まる。

構成●スマッシュ編集部

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