男子テニスツアーの『シティー・オープン』（８月２日～８日／アメリカ：ワシントンDC／ハードコート／ATP500）では、現地８月７日の男子シングルス準決勝に錦織圭（世界ランク67位）が登場。ノーシードのマッケンジー・マクドナルド（アメリカ／同107位）に４－６、６－３、５－７で敗れて、19年１月のブリスベン以来、２年半ぶりとなるツアー決勝への進出を逃した。

　東京五輪の後すぐに、アメリカに移動して今大会に出場している錦織。2019年右ヒジの手術から復帰後、最も好調な様子で本人も、「ミスが減って安定してボールを返せている。自信がついてきた」と手ごたえを感じていた。

　相手のマクドナルドとはツアーでの対戦はないが、チャレンジャーでは１度錦織が勝利している。錦織にとっては珍しく同じ体格（身長178センチ、体重73キロ)の相手との対戦だ。

　錦織のサービスゲームで始まった試合は、２本のブレークポイントを握られるが、「エアケイ」も披露してキープ。今週はセカンドサービスのポイント獲得率が高かった錦織だが、この試合ではことごとく攻撃されて第３、６ゲームでブレークを喫してしまう。すると、好調なマクドナルドに対してストロークでも精彩を欠いてきて、４－６でセットを落とした。
  　第２セットに入ってもマクドナルドのプレーレベルは落ちない。動きが良く、強力なフォアハンドを随所に見せてラリーを制し、ピンチはサービスで切り抜けていく。一時はマクドナルドに流れが行き、錦織に暗雲が立ち込めたが、第６ゲームでブレークして３－３として息を吹き返した。マクドナルドのミスが増えたことにも助けられて、錦織が６－３で取り、勝負はファイナルセットへ。

　デュースが繰り返される競ったゲームが続くが、お互い引かずに切り抜けていく。５－６までキープが続き、２人とも疲労がある中でスーパープレーを披露。錦織が最後にブレークされて５－７で落とし、２時間半を超える接戦に敗れた。

　錦織は敗れはしたものの、調子は上げているので、これからのハードコートシーズンの活躍に期待したい。

　勝利したマクドナルドは、将来のナンバー１候補として呼び声の高い19歳のヤニック・シナー（イタリア／24位）と決勝で対戦する。

構成●スマッシュ編集部

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