東京パラリンピック車いすテニス競技（８月27日～９月４日／東京：有明／ハードコート）では、９月３日に男子ダブルス３位決定戦が行なわれ、第３シードの国枝慎吾／眞田卓（日本)が、第４シードのトム・エフべリンク／シェフェルス・マイケル（オランダ）に３－６、２－６で敗退。銅メダル獲得とはならなかった。

　序盤は互いにコートを広く使ったラリー展開の中、執拗にボールを集められる眞田がしっかりと繋ぎ、スキを見て国枝が強打でエースを奪うというスタイルがハマりブレークを先行。しかしその後は、安定感のある相手ペアのストロークに苦しめられて先にミスを強いられる形となり、５ゲームを連取されてセットを落とした。

　第２セットでは、ブレークを奪われてはすぐさま奪い返すという展開が序盤から数ゲーム続く。眞田は頻繁にネットに出て、ボレーやスマッシュを決める積極的な姿勢が見られ、国枝もベースラインから狙いすましたストロークを何度も叩き込んだが、ここぞという場面でのミスが響き、２－５と追い込まれてしまう。

　そして日本のサービスゲーム、０－40と３連続のピンチを迎えると、最後はダブルフォールトで試合終了。前回のリオ大会ではそれぞれ別の選手と組み、３位決定戦で対決していた国枝と眞田。そこで勝利した国枝は同種目２大会連続の、眞田は自身初のパラリンピックメダル獲得を狙ったが、残念な結果となった。
  　国枝はシングルスでは決勝に進出しており、こちらはロンドン大会以来２大会ぶり、３度目の金メダル獲得に向けて戦う。対戦相手は今日も対戦したエフべリンク。ぜひとも雪辱を果たしてほしい。

　なお、同日に行なわれたクアードシングルス３位決定戦では菅野浩二（日本）がフィンク・ニールス（オランダ）に１－６、４－６で敗退。今回が初のパラリンピック出場となる菅野は、諸石光照と組んだクアードダブルスで銅メダルを獲得しているが、それに続くメダル獲得とはならなかった。

　クアードとは、三肢まひ以上の重度障がいがある選手を対象としたカテゴリーで、障がいの程度により、電動車いすの使用やラケットと手をテーピングで固定するなどが認められている。

構成●スマッシュ編集部

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