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海外テニス

上地結衣、車いすテニス日本女子最高成績の銀メダル獲得。世界1位に粘り見せるも金には届かず<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.09.03

前回大会では銅メダルを獲得していた上地。(C)Getty Images

前回大会では銅メダルを獲得していた上地。(C)Getty Images

 東京パラリンピック車いすテニス競技(8月27日~9月4日/東京:有明/ハードコート)では、9月3日に女子シングルス決勝戦が行なわれ、第2シード上地結衣が、第1シードのディーデ・デフロート(オランダ)に3-6、6-7(1)で敗退。日本女子史上初の金メダルは逃したが、自身最高成績となる銀メダルを獲得した。

 2012年のロンドン大会で、高校生にしてパラリンピックに初出場し、前回のリオ大会ではシングルス銅メダルを獲得した上地。その3位決定戦の際の相手も、今回と同じデフロートだった。

 互いの様子をうかがうような、静かな立ち上がりとなった決勝戦だったが、先行したのはデフロート。上地サービスの第3ゲームで、ベースラインいっぱいのストロークを放ち上地をコート後方へ追いやると、的確なコントロールでエースを決める。リターンでも積極的な攻めを見せてブレークアップした。

 相手のダブルフォールトや凡ミスなどもあり、直後にすぐブレークバックした上地だが、第5ゲームでもやはりコート深くで高く跳ねる相手のショットに苦しめられて再びリードを許す。

 このセット、凡ミスの数ではデフロートの10本に対して7本と、わずかに抑えられていたが、ウィナーはデフロートの13本に対し5本と大きく差を付けられた上地。攻め手に欠くまま第1セットを落としてしまった。
 
 何とか流れを変えたい上地は、第2セット第2ゲームでブレークを奪われたものの、第3ゲームでは鋭いリターンを連発してブレークバックに成功。その後も、ショートクロスやムーンボールなどを巧みに操る相手に苦戦しながらも、ボールのバウンド直後を叩く早いタイミングの攻撃で何とか食らいついていく。

 デフロートのサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第9ゲームでは、マッチポイントを2本凌いでブレークバック。続く第10ゲームでも、相手に幾度となくマッチポイントを握られながら意地のキープに成功する。

 流れをつかんだかに見えた上地だったが、ついに突入したタイブレークでは、それまで抑えられていた凡ミスが増えてデフロートに7ポイント連取を許し、1時間45分で試合終了を迎えた。

 なお、この試合の前に行なわれた女子シングルス3位決定戦では第4シードのジョーダン・ワイリー(イギリス)が第3シードのアニーク・ファンコート(オランダ)を6-4、6-7(7)、6-4のフルセットで下し、銅メダルを獲得した。

構成●スマッシュ編集部

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