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海外テニス

「イラついてボールを打ったら当たってしまった」サンドグレンが試合開始14分で失格処分に<SMASH>

中村光佑

2021.09.16

怒りまかせにボールを打ちつける選手は多いが、誰かに危害を加えるようなことは言語道断だ。(C)Getty Images

怒りまかせにボールを打ちつける選手は多いが、誰かに危害を加えるようなことは言語道断だ。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニス・チャレンジャー大会「アトランティック・タイヤ・チャンピオンシップ」で、第1シードのテニーズ・サンドグレン(アメリカ/世界ランク103位)が試合開始からわずか14分で失格処分を受けるという信じられない事態が発生した。

 現地時間9月14日に行なわれた1回戦で、クリストファー・ユーバンクス(アメリカ/199位)と対戦したサンドグレンは、第1セットの第1ゲームで早々にブレークに成功。幸先の良いスタートを切った。

 ところが続く第2ゲームでフォアハンドのミスを犯し、40-40に追いつかれると、サンドグレンはボールボーイから2つのボールを渡されたのだが、そのうちの2つ目のボールを突如フェンスに向かって強打したのだ。

 海外テニス専門メディアの「UBITENNIS」によると、実はこの時ボールボーイが投げた2つ目のボールがサンドグレンの股間付近に当たり、カッとなってそのボールをフェンスに向かって打ってしまったのだという。
 
 そして、フェンスに当たって跳ね返ったボールは線審の臀部に直撃。これを見た主審は試合を一時中断させて、スーパーバイザーと協議を行ない、最終的に主審からサンドグレンに失格が言い渡された。

 サンドグレンは試合後に自身のツイッターで、この時の状況について「ボールボーイの投げたボールが俺の股間にかなり近かったことにイラついてそのボールをフェンスへ打ったら、線審の臀部に当たってしまった。その結果、失格になったんだ」と説明。その後、「誤解のないように言っておきたいが、これはすべて自分の責任だ」として、処分には納得している様子だ。

 なお、選手が打ったボールが審判に当たったことで敗退となったケースはサンドグレンが初めてではない。最近では、2020年の全米オープン4回戦でノバク・ジョコビッチ(セルビア)が誤って女性線審の首元にボールを当ててしまい、失格処分を受けたことは記憶に新しい。

 また、2017年のデビスカップ(国別対抗戦)では、デニス・シャポバロフ(カナダ)が観客席へ放ったボールが主審の左目に直撃し、失格となったことがある。

 全豪オープンで過去に2度ベスト8入りを果たしているサンドグレンだが、今季は19大会に出場しながらも通算7勝15敗と成績がふるわず、世界ランキングも年初の49位から103位へ大きく転落。前週の全米オープンでも初戦敗退に終わっていただけに、少しでもポイントを稼ぎたいところだったが、何とも残念な形で大会を去ることになった。

文●中村光佑

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