海外テニス

復活への道を歩む元王者マリーが最近のプレーに手ごたえ「健康な状態で毎週戦えていることが素晴らしい」<SMASH>

中村光佑

2021.09.30

全米ではチチパスと激闘を演じるなど、調子を上げているマリー。コンディションが戻ってきたことについて「本当にここまで長かった」と感慨深げに語る。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「サンディエゴ・オープン」(9月27日~10月3日/アメリカ・サンディエゴ/ATP250)は現地9月28日にシングルス1回戦を行ない、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/現109位)が登場。地元勢のデニス・クドラ(アメリカ/同94位)を6-3、6-2のストレートで下し、2回戦へ駒を進めた。

 マリーは初戦で世界52位の錦織圭と対戦する予定だったが、腰のケガを理由に錦織が試合開始直前に棄権。これにより予選決勝で敗れていたクドラがラッキールーザーとして繰り上がることとなった。

 試合が始まるとマリーがリターンゲームで主導権を握り、幸先良く第1セットを先取。続く第2セットでも勢いが止まらないマリーは2度のブレークに成功し、一気にクドラを突き放した。

 試合後のオンコートインタビューでは「デニス(クドラ)とは何度か練習したことがあったけど、試合をしたことはなかったと思うから、簡単ではなかった」と振り返ったマリー。
 
 その後「彼は初戦に出場することを告げられた時、車でロサンゼルスに向かっている途中だった(と聞いた)。ここ(サンディエゴ)の近くをうろうろしていたわけではないから、明らかに、彼が突然戻ってきてプレーするには大きな努力が必要だっただろう」と急遽プレーすることになったクドラを気遣った。

 長らく臀部のケガに悩まされてきたマリーだが、先の全米オープンでは世界3位のステファノス・チチパス(ギリシャ)を相手にフルセットの激闘を演じるなど、最近は調子の良さを見せている。自身でも一定の手ごたえをつかんでいるようで、「何よりもまず、2017年以来、健康な状態でコートに立ち、毎週のように戦えていることが素晴らしいと思う。本当にここまで長かった」と感慨深げにコメントした。

 勝利したマリーは2回戦(日本時間の30日昼ごろ)で、第2シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/10位)と対戦する。相手はトップ10プレーヤーなだけに厳しい戦いが予想されるが、19年10月以来約2年ぶりのツアー優勝を目指し、一つひとつクリアしていきたいところだ。

文●中村光佑

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