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海外テニス

「常に最大の目標の1つ」ジョコビッチが7度目の年間最終ランキング1位を達成。サンプラスを抜き歴史を作る<SMASH>

中村光佑

2021.11.07

パリ・マスターズで決勝進出を決め、年間1位も確定させたジョコビッチ。(C)Getty Images

パリ・マスターズで決勝進出を決め、年間1位も確定させたジョコビッチ。(C)Getty Images

 現地11月6日、男子テニスツアー「ロレックス・パリ・マスターズ」(11月1日~7日/フランス・パリ/インドアハード/ATP1000)はシングルス準決勝が開催され、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が同10位のフベルト・フルカチュ(ポーランド)を3-6、6-0、7-6(5)の逆転で下し、同大会2年ぶり7度目となる決勝進出を果たした。

 フルカチュの強烈なサービスと安定感のあるストロークに苦戦を強いられたジョコビッチは、1度もブレークを奪えずに第1セットを落とす。それでも第2セットではラリー戦でミスを連発するフルカチュを圧倒し、1ゲームも与えることなくセットオールとする。迎えた第3セットではお互い1歩も譲らずタイブレークへ突入したが、最後はジョコビッチが振り切り、2時間17分の熱戦を制した。

 この勝利でジョコビッチはピート・サンプラス氏を抜いて男子テニス史上初となる通算7度目の年間最終ランキング1位を達成。またしてもテニス界に新たな歴史の1ページを刻み込んだ34歳は、試合後の記者会見で感慨深げに喜びを表現した。
 
「この記録を達成できたことを本当に誇りに思っているし、とても幸せだ。常に最大の目標の1つだった。7度目の年間1位達成によって、子どもの頃のアイドルでありお手本でもあったピート(サンプラス氏)を超えることができたのは信じられない。このポジションにいることにとても感謝している」

 程なくしてATP(男子プロテニス協会)のアンドレア・ガウデンツィ氏も同協会のインタビューでジョコビッチの偉業達成を祝福。「シーズンを1位で終えることは不朽の偉業だ。男子プロテニスのこの素晴らしい時代に7回もそれを達成するなんて、言葉で表現できるものではない。毎年、このスポーツの卓越性を再定義し続けてきたノバクは大きな賞賛と評価に値する。彼と彼のチームに、この素晴らしい節目の記録を祝福したいと思う」とコメントを残した。

 パリ・マスターズ最多6度目の優勝を懸け、決勝では世界2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)と対戦するジョコビッチ。今年9月の全米オープン決勝で年間グランドスラム達成を阻まれた因縁の相手だが、雪辱を果たせるのか。テニスファン大注目の決勝戦は日本時間11月7日の午後23時00分以降に行なわれる予定だ。

文●中村光佑

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