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海外テニス

アメリカ陸上界の女王フェリックスが大坂なおみに共感「メンタルヘルスの問題に直面している」<SMASH>

中村光佑

2021.12.13

オリンピックで11個のメダルを獲得しているアリソン・フェリックス(左)、今年の全仏OP前に心の病を明かした大坂なおみ(右)。(C)Getty Images

オリンピックで11個のメダルを獲得しているアリソン・フェリックス(左)、今年の全仏OP前に心の病を明かした大坂なおみ(右)。(C)Getty Images

 グランドスラム通算4度の優勝を誇る女子テニスの大坂なおみ(世界ランク13位)が、今年6月の全仏オープンで心の病を理由に記者会見ボイコットを表明した一件はテニス界を揺るがす前代未聞の事態へと発展した。それ以来、「アスリートのメンタルヘルス」はスポーツ界の重要なテーマとして様々なメディアが取り上げている。

 そんな中、今夏の東京五輪での金メダルを含めオリンピックで計11個のメダルを獲得している米陸上女王のアリソン・フェリックスは「長らく精神的な悩みを抱えていた」と明かした24歳の大坂にシンパシーを感じていると言う。

 ニューヨークのカルチャー雑誌『Cero Magazine』のインタビューに登場した36歳のフェリックスは大坂の例を挙げ、「多くのハイレベルなアスリートがメンタルヘルスの問題に直面しているし、彼らはそのことに共感していると思う」とコメント。

 その理由についてフェリックスは「ファンからの大きな期待が原因」とした上で、次のように説明した。
 
「多くのアスリートが周囲から大きく期待されて勝てなかった時に、精神的なストレスを感じてしまう。ある選手がすでにそのレベル(トップのレベル)にいて勝利した時、誰もがその選手の勝利を期待する。だけど、負けた時やあるいは何らかの挫折を経験した時、それはとても大きく、重く感じられる」

 一方でフェリックスは2012年のロンドンオリンピックで自身初となる悲願の金メダル獲得を果たした際の喜びと安堵感にも言及。同時に、大きな成功を収めるまでのプロセスを楽しむことの重要性も強調した。

「2012年に(初めて)金メダルを獲得して、ようやくゴールラインを越えた時のことを覚えている。喜びとともに、ついにその瞬間を迎えることができて、大きな安心感もあった。その素晴らしい感覚を追い求めてきた年月に見合うだけの成果がなかなか得られずにいたけど、そのプロセスこそが、自分が成長している時であり、自分が伸びている時でもある。過程の中で、自分が成長している時や伸びている時というのはとても貴重なことだから、それは逃したくないものね」

 同じトップアスリートであるからこそ分かり合える部分があるのだろう。いずれにせよ、大坂の思い切った告白をきっかけに、アスリートのメンタルヘルスが続々と話題に上がっていることは間違いない。今後は各競技で選手が心の悩みを打ち明けやすい環境が構築されることを期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】東京オリンピック・パラリンピックのテニス競技のメダリストたち

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