海外テニス

大坂なおみを泣かせた“ヤジ騒動”に名手ナダルの見解は?「僕らは逆境に備える必要がある」と助言も

THE DIGEST編集部

2022.03.16

ベンチで涙を拭う大坂(左)。テニス界で論争を巻き起こしている“ヤジ騒動”にナダル(右)は何を思うのか。(C)Getty Images

 男女共催のツアー公式戦「BNPパリバ・オープン」で物議が広がっている。女子シングルス2回戦で姿を消した大坂なおみ(フリー/世界ランク78位)への"ヤジ騒動"だ。

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 事件が起きたのは、試合立ち上がりの2ゲーム開始直前。出だしでサービスゲームを落とした大坂に対し、観客席から「ナオミ、お前は最低だ!」という罵声が飛ばされたのだ。スタジアムが異様な空気に包まれるなか、動揺を隠せなかった元世界女王はその後、涙を浮かべながらのプレーとなった。

 そして今回、この一件に対して男子テニス界から自身の考えを明かしたのが、世界ランク4位のラファエル・ナダル(スペイン)だ。「この類の質問は答えるのが難しい」としたうえで、「僕から言えるのは、今回起きたことが非常に残念であり、決してあってはならないものだということだ」と、現地時間3月14日に開かれた記者会見で語っている。
 
「現実の世界ではこういったこともある。彼女のことを気の毒に思うよ」と大坂を慮ったスペインの英雄は、「たとえそれが恐ろしい内容であったとしても、僕たちは覚悟していかなければならない」と助言。選手として戦う以上、避けられないヤジに対しては、やはり許容するしかないという見解を示した。

「おそらくナオミは、自身が抱えている精神面な問題にたくさん苦められてきたと思う。僕はただ彼女がそこから回復し、活躍できることを願っている。人生に完璧なものなんてないだろう? 僕たちは逆境に備える必要があるんだ」

 なお、この日に行なわれた3回戦でナダルは、ダニエル・エバンス(イギリス/世界ランク29位)に7-5、6ー3のストレート勝ち。続く4回戦では、地元アメリカのライリー・オペルカ(世界ランク17位)と対戦する。

構成●THE DIGEST編集部

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