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海外テニス

メドベージェフの1位復帰ならず!マイアミ・オープン敗退で王者ジョコビッチに10ポイント及ばず<SMASH>

中村光佑

2022.04.01

マイアミの準々決勝で敗れたため世界王座への返り咲きを逃したメドベージェフ。(C)Getty Images

マイアミの準々決勝で敗れたため世界王座への返り咲きを逃したメドベージェフ。(C)Getty Images

 大詰めを迎えている男子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月23日~4月3日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/ATP1000)は現地3月31日にシングルス準々決勝を実施。第1シードのダニール・メドベージェフ(世界ランキング2位)が前回大会覇者で第8シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド/同10位)に6-7(7)、3-6のストレートで敗れ、同大会初のベスト4進出を逃した。

 この結果、4月4日に更新される世界ランキングでのメドベージェフの1位復帰はお預けとなった。

 今季は1月の全豪オープンで準優勝、2月末のメキシコ・オープンでベスト4と好調を維持し、2月28日付の世界ランキングでノバク・ジョコビッチ(セルビア/現1位)に代わって初めて世界1位の座に就いたメドベージェフ。

 ところが前週のBNPパリバ・オープン3回戦でガエル・モンフィス(フランス/23位)に逆転負けを喫し、わずか3週間ほどで首位陥落。だが今年のマイアミ大会には1位に返り咲いたジョコビッチがワクチン未接種により出場しておらず、メドベージェフはベスト4へ勝ち進んだ場合に1位へ復帰できる見込みとなっていた。

 そんな中で迎えたフルカチュとの準々決勝。メドベージェフは序盤の第2ゲームで早くもブレークを許す苦しい展開となるも、フルカチュのサービング・フォー・ザ・セットとなった第9ゲームで起死回生のブレークバックに成功し、タイブレークへと突入。しかしここでメドベージェフは3度のミニブレークを献上して第1セットを落としてしまう。

 続く第2セットでもメドベージェフは安定したプレーを見せるフルカチュから1度もブレークポイントを握れず、逆に自身は2度のブレークを喫して準々決勝敗退となった。

 昨年のマイアミで8強入りを果たしたメドベージェフは今大会でもベスト8へと進出したため、失効するポイントはなく8410ポイントのまま。一方でジョコビッチは今大会の欠場により45ポイントを失効するが、8420ポイントで1位を維持することが確定した。
 
 わずか10ポイント差で1位復帰を逃すこととなった25歳は、フルカチュとの試合後の記者会見で「めまいがしたり、疲れたり、長いゲームではサービスをうまく打てなくなったりして、とてもつらかった。ロッカールームでもかなりの痙攣があったから、体力的に楽ではなかったね」とコメント。マイアミ特有の暑さや湿度の影響からか体調が万全ではなかったようだ。

 そもそもメドベージェフにとっては「ランキングのことよりも今日の試合に勝つことの方が重要だった」という。その上で「今日は十分ではなかったけど、この大会で自分ができることを確認できたのでハッピーだよ。自分は正しい方向に進んでいると思う」と、望み通りの結果を残せなかった今大会を前向きに総括した。

 4月からはメドベージェフ自身も「好きじゃない」と語るクレーシーズンがスタートする。それだけに1位返り咲きには厳しい道のりが待っていることは間違いないが、クレーシーズンでの挽回を期待したい。

文●中村光佑

【連続写真】メドベージェフの余分な動きがない安定感抜群のバックハンド!
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