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大坂なおみがマイアミOPで週明けに“1位”となるシフィオンテクに敗れて今季初Vを逃す<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.04.03

シフィオンテクと見応えあるラリーを展開した大坂。(C)Getty Images

 四大大会に次ぐグレードの女子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月22日~4月3日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/WTA1000)は、現地4月2日に女子シングルス決勝を実施。世界ランキング77位の大坂なおみは第2シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/2位)と対戦し、4-6、0-6で敗れて、2021年全豪オープン以来となる優勝を逃した。

 世界1位のアシュリー・バーティーが突然の引退を表明し、驚きが収まらない中で開催された今大会。決勝には、今後の女子テニス界を牽引するであろう2人が勝ち上がってきた。元1位で4つのグランドスラムタイトルを持つ大坂と、週明けに1位のポジションが確定している20年全仏覇者のシフィオンテクだ。

 20歳のシフィオンテクは16連勝中と絶好調。2人の対戦は19年トロントでの一度だけで、その時は2位だった大坂が予選を勝ち上がってきたシフィオンテクに勝利している。

 試合前のトスの段階で2人とも身体をしきりに動かし、フォトセッション後には笑顔を交わしてベースラインへと走っていった。やる気に満ち溢れている両者の試合は、大坂のサービスエースで幕を開ける。シフィオンテクは大坂のセカンドサービスを徹底的に攻撃してきており、ラリーでも先に展開しようとしていく。1ゲーム目から白熱した内容となり7度のデュースの末に大坂がキープした。

 試合が動いたのは第5ゲーム。シフィオンテクのスライドして広範囲をカバーするフットワークと鋭いショットに対抗して、攻めようとする大坂に少しミスが出てブレークを喫する。パワーで圧倒できない大坂は、第7ゲームでもブレークポイントを握られるがファーストサービスでしのいでいく。リターンからの攻撃を試みるが、シフィオンテクの跳ねるセカンドサービスをなかなか攻略できず、4-6で第1セットを落とした。
 
 第2セットの1ゲーム目。大坂はファーストサービスが入らずブレークを許す。自信を持ってラリーを展開するシフィオンテクを崩すことができず、ダブルフォールトで0-3となる。4ゲーム目でブレークチャンスをものにできなかった大坂は気持ちが少し落ちたのか、5ゲーム目もブレークされ、0-6で敗れた。

 インディアンウェルズとマイアミを連覇する「サンシャイン・ダブル」を達成したシフィオンテク。得意のクレーコートだけでなくハードコートでも成績を出し、1位の座に就く実力があることを見事に証明した。

 決勝で敗れたとはいえ、大坂は前週のBNPパリバ・オープンでヤジに心を乱して敗退したところからの復活劇を見せた。メンタル面が安定してくれば、再びトップも狙えることは今大会で実証。これからは苦手なクレーシーズンに突入するが、バーティーが引退した女子テニス界をリードしていってほしい。

構成●スマッシュ編集部

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