海外テニス

昨年2冠のクレイチコワがコロナ陽性に。ダブルスの連覇も断たれて「タイトルを守れないのはとても残念」<SMASH>

中村光佑

2022.05.26

シングルスは初戦敗退、そしてダブルスはコロナ陽性で棄権となったクレイチコワ。どちらも連覇の望みは早々に絶たれた。(C)Getty Images

 テニス四大大会「全仏オープン」(5月22日~6月5日/フランス・パリ/クレーコート/グランドスラム)の女子シングルス1回戦で敗退した世界ランク2位のバルボラ・クレイチコワ(チェコ)が、新型コロナウイルスに感染したことが明らかになった。スペインのテニス専門メディア『Punto de Break』が報じている。

 昨年の全仏で同大会21年ぶりとなる単複2冠の快挙を達成した26歳のクレイチコワ。だが今季は2月に出場したカタール・オープン以降右ヒジのケガで戦列を離れていた。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ今大会初戦で約3か月ぶりとなる実戦復帰を果たしたものの、地元フランス勢で19歳のダイアン・パリー(97位)に6-1、2-6、3-6の逆転で敗れ、まさかの初戦敗退を喫していた。

 そんな彼女にふたたび災難が降りかかる。『Punto de Break』によると同郷のカテリーナ・シニアコワとのペアで女子ダブルスにもエントリーしていたクレイチコワは、25日に実施されたPCR検査で新型コロナの陽性反応を示したという。そのため26日に予定されていたアンナ・カリンスカヤ(ロシア)/ダルマ・ガルフィ(ハンガリー)との女子ダブルス1回戦は棄権扱いとなることが決定。すなわちクレイチコワはシングルスに続き、ダブルスでもタイトルを防衛することができなくなってしまったのだ。
 
 クレイチコワは自身のインスタグラムのストーリーズで、ファンに向けて以下のメッセージを投稿した。

「大変残念なお知らせをしなければなりません。ダブルスに出るのをとても楽しみにしていましたが、ローランギャロスでの時間を終わりにしなければなりません。昨晩から体調を崩し、今朝起きると熱がありました。新型コロナウイルスの検査を受けた結果、陽性と出ました。ダブルスのタイトルを守れないのはとても残念ですが、ポジティブに考えれば、ケガから解放されたのはうれしいし、早く健康になってトレーニングに戻りたいと思います」

 なおクレイチコワは今大会でのシングルス初戦敗退により、大会終了後に更新される世界ランキングではトップ10から陥落する見込みだ。だがそれよりも今は体調が懸念されるところ。また元気な姿でコートに戻ってこられるよう、身体をしっかりと休めてほしい。

文●中村光佑

【PHOTO】優勝したクレイチコワはじめ、全仏オープン2021で活躍した女子選手たち
 
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【動画】クレイチコワが19歳のパリーに敗れた全仏OPシングルス1回戦のハイライト