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かつての険悪な関係が噓のよう? キリオスとジョコビッチが決勝後に勝者の“奢り”でディナーに?<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.07.10

急速に親交を深めているジョコビッチ(左)とキリオス(右)。(C)Getty images

 現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」では、現地7月10日の大会最終日に男子シングルス決勝戦が行なわれる。

 対戦するのは、準決勝で地元勢のキャメロン・ノリー(イギリス/世界ランク12位)を下して勝ち上がった第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同3位)と、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン/同4位)の棄権により、グランドスラムシングルス初の決勝進出となったニック・キリオス(オーストラリア/同40位)だ。

 この2人といえば、長らくSNSを通して行われてきた舌戦を思い浮かべる人も多いだろう。とはいっても、クラスターを巻き起こしたジョコビッチ主催のアドリア・ツアーに対する痛烈な批判や、全米オープンで線審にボールを直撃させて失格となった際の皮肉など、ほとんどはキリオスからの一方的なメッセージだった。

 しかし、ここにきて両者の関係は急速に改善している模様だ。きっかけは年初の全豪オープンだろう。国外退去命令により同大会の欠場を強いられたジョコビッチに対し、キリオスは一貫して擁護する姿勢を見せ、テニスファンのみならずセルビア人スターをも驚かせた。

 今大会中の記者会見でキリオスは、ジョコビッチとの関係性について「僕たちは今、ちょっとした仲良しな関係になっている」と強調。そのうえで「全豪オープンでの騒動の中で、彼のために立ち上がったのは自分一人だったように思う。危機的状況でこそ尊敬を得られることができるんだ」と語っている。
 
 また、最近もSNSのダイレクトメッセージでやり取りを繰り返しているようで、「ジョコビッチが週の初めに『日曜日に会えるといいね』って言ってくれたんだ」と明かした。

 さらにジョコビッチは、決勝戦を直前に控えた土曜にインスタグラムのストーリーを更新し、キリオスに対して「もし君が僕をディナーに誘いたいのなら、僕は受け入れるよ。会計は明日の勝者が支払うことにしよう」とメッセージを送ると、キリオスも同様にストーリーを更新し「わかった。ナイトクラブで熱狂しようじゃないか」と応じ、フォロワーの前でも良好な関係性を示した。

 2人の3度目の顔合わせとなるウインブルドン男子シングルス決勝戦は、日本時間7月10日の22時よりセンターコートの第1試合に行なわれる予定だ。

構成●スマッシュ編集部

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