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フェデラーの復帰に不安要素? スイスメディアが「ヒザの炎症が再発」と報じる<SMASH>

中村光佑

2022.09.08

真偽は不明だが、スイスの日刊紙がフェデラーのヒザに水が溜まっていると報道。復帰に影響がなければいいのだが…。(C)Getty Images

 右ヒザのケガで1年以上にわたって戦列を離れている男子テニス元世界王者のロジャー・フェデラー(スイス)。今月末に開催される男子団体戦「レーバー・カップ」(イギリス・ロンドン/ハードコート)での復帰を予定していたが、それが先延ばしとなる可能性が浮上している。

 昨年7月のウインブルドン準々決勝で敗退して以降ツアー大会に出場していないフェデラーは、右ヒザの再手術を経て、現在は懸命なリハビリに励んでいる。今年8月8日に41歳の誕生日を迎えたレジェンドは海外メディアのインタビューでも「22年シーズン中での復帰を目指している」と話しており、最近もSNS上でトレーニング映像やヒッティング練習の動画を公開するなど順調な回復ぶりをアピールしていた。

 ところが先日スイスの日刊新聞『Tages Anzeiger』が、「フェデラーの右ヒザの炎症が再発し、同箇所の周辺に水が溜まっている」と報じたのだ。
 
 また同紙でスポーツジャーナリストを務めるシモン・グラフ氏によれば、今夏フェデラーは復帰に向けて同郷の元プロテニスプレーヤーであるイヴォ・ホイバーガー(46歳/元世界102位)とトレーニングを積んでいたという。

 その姿を目撃したとされるグラフ氏が「復帰するのに十分なトレーニングの強度ではなかった」と証言。これについてはフェデラーや同選手のチームメンバーから正式なコメントは発表されていないが、仮にヒザの状態が十分でないのであればレーバー・カップでのカムバックが懸念されるところだ。

 ちなみにフェデラーは10月24日から母国で行なわれる男子テニスツアー「バーゼル・オープン」(スイス・バーゼル/インドアハード/ATP500)にもエントリーしている。

 すでにツアー大会で獲得していた全ポイントが消滅し、世界ランキングから名前が消えているフェデラー。そんな中、7月には開場100周年を迎えたウインブルドンのセンターコートの記念セレモニーに出席するなど公の場では元気な姿を見せている。たとえどれだけ時間がかかったとしても、世界中のテニスファンは再び彼が公式戦のコートに帰ってくる日を待っていることだろう。

文●中村光佑

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