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海外テニス

フェデラーが地元バーゼル大会からの記念式典招待を辞退。引退直後で「まだ気持ちの準備ができてない」<SMASH>

中村光佑

2022.10.13

バーゼル大会で通算10度の優勝を飾っているフェデラー。特別式典への招待に感謝しつつも、気持ちの整理がついていないとして辞退を表明した。(C)Getty Images

バーゼル大会で通算10度の優勝を飾っているフェデラー。特別式典への招待に感謝しつつも、気持ちの整理がついていないとして辞退を表明した。(C)Getty Images

 今年9月に行なわれた「レーバー・カップ」で現役最後の大会を終えた元世界王者のロジャー・フェデラー(スイス)。実は10月24日から彼の生まれ故郷で開催される男子テニスツアー「バーゼル・オープン」(スイス・バーゼル/ハードコート/ATP500)がグランドスラム20勝を誇るテニス界の英雄の輝かしいキャリアを祝福する目的で、大会期間中に特別式典を実施する計画を公表していた。

 だが、テニス系海外メディアの『UBITENNIS』の報道によると、バーゼル大会で10度の優勝を誇るフェデラーは同式典の招待を辞退したという。プロに転向する5年前の1993年にはボールボーイを務めた思い出の舞台でもあるが、なぜ今回に姿を見せなかったのか。その理由について41歳のレジェンドはスイスのドイツ語新聞『Blick』に掲載された声明文でこう説明している。

「スイス・インドアーズ(バーゼル大会の通称)が、今年も自分をバーゼルに招待してくれたことに感謝しています。でも今は最近起こったこと全てを整理しているところです。色々あってまだ気持ちの準備ができていません。ホームグラウンドであるバーゼルのイベントは特別な意味を持つでしょうし、ロンドンでの大会(レーバー・カップ)を終えた今、僕にはまだ早すぎると思っています」
 
 そしてフェデラーは「長年ホームでプレーしたなかで信じられないような思い出がたくさんありますし、この大会がATPツアーの上位大会の1つであり続けることを願っています」とバーゼル大会の主催者へ向けてエールを送った。

 これを受けて同大会のトーナメントディレクターを務めるロジャー・ブレンワルド氏は「彼(フェデラー)の決定を尊重します」とした上で、以下のようなコメントを残した。

「もちろん今年度の大会期間中に、ロジャー・フェデラーを史上最も偉大な選手の一人としてふさわしいステージで称えることができれば、我々は皆とても幸せだったことでしょう。我々はこの大会でロジャーが長年勝ち続けてきたことも祝福したかったのですが、ロジャーが素晴らしいキャリアの終焉を迎えたばかりで、もっと時間が必要なことも理解しています」

 それでも今年のバーゼルはフェデラーと同郷でグランドスラムでも3度のタイトルを獲得している元世界3位のスタン・ワウリンカ(現196位)、9月の全米オープンを制した最年少世界王者のカルロス・アルカラス(スペイン)、今季2度の四大大会決勝進出を果たしたキャスパー・ルード(ノルウェー/3位)など、そうそうたるメンバーが参戦を予定している。連日手に汗握る熱戦が繰り広げられるに違いない。

文●中村光佑

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