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全日本テニス選手権、慶応大の佐藤南帆が17歳石井さやかとの3時間マッチを制してベスト8進出!<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.10.26

今大会注目の17歳石井さやかと3時間に及ぶ熱戦の末に勝利を手にした佐藤南帆が準々決勝に駒を進めた。写真:田中研治(THE DIGEST 写真部)

 テニスの日本チャンピオンを決める「大正製薬リポビタン 全日本テニス選手権97th」(10月22日~30日)が、有明コロシアムおよび有明インドアコート(東京)にて3年ぶりに有観客で開催。大会5日目となる10月26日は、男女シングルス3回戦のうち各々8試合他が実施された。

 女子では、慶応大の佐藤南帆が今大会注目ジュニアの石井さやかと対戦。佐藤は17歳とは思えない石井のパワフルなショットに手を焼きながらも、大事な場面ではポイントを許さず。第1セットをタイブレークの末にものにする。

 だが「自分がどこまで通用するか試してみたい」と無欲で今大会に臨む石井も、チャンスと見れば思いきりよく鮮やかなショットをコートに沈める。試合内容はほぼ互角。第2セットは石井がパワー生かして取り返す。

 すでに2時間を経過してから突入したファイナルセットでも、お互いが一歩も引かない戦いを披露。だが最後は佐藤が5-4で迎えた石井のサービスゲームのブレークに成功し、3時間3分に及ぶ激闘に終止符を打った。

 敗れたものの今大会で存在感を発揮した石井は試合後、「全日本は初めてですごく緊張しましたが楽しく試合ができました。また来年戻って来られるように頑張ります」と笑顔で振り返った。
 
 また、桑田寛子と大前綾希子による同門対決でも激しい競り合いが展開され、桑田がファイナルセットのタイブレークを制して逆転勝利を収めた。

 なお、第1シードの坂詰姫野は軽快なフットワークから繰り出す多彩なショットを武器に澤柳璃子を翻弄。優勝候補らしい危なげない内容で準々決勝へと駒を進めた。

◆女子シングルス3回戦の結果(10月26日)

坂詰姫野(橋本総業ホールディングス)① 6-0 6-4 澤柳璃子(安藤証券)⑯
伊藤あおい(サリュートテニス専門)⑮ 6-3 6-4 瀬間詠里花(橋本総業ホールディングス)➂
細木咲良(原商)② 6-1 3-6 6-1 輿石亜佑美(フリー)⑭ 
西郷里奈(TEAM 自由が丘)⑥ 7-6(5) 1-1ret.鮎川真奈(エームサービス)⑪ 
佐藤南帆(慶應義塾大学)⑧ 7-6(4) 4-6 6-4 石井さやか(HSS)[WC]
小堀桃子(橋本総業ホールディングス)⑤ 6-4 6-4 今村咲(EMシステムズ)⑩
今西美晴(EMシステムズ)⑨ 7-5 6-3 加治遥(島津製作所)⑦
桑田寛子(島津製作所)④ 3-6 6-4 7-6(7) 大前綾希子(島津製作所)⑬ 

※丸数字はシード、[Q]は予選勝者、[WC]はワイルドカード、[LL]はラッキールーザー 

取材・文●小松崎弘(スマッシュ編集部)

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