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「非常に動揺している」最終戦で敗退のフリッツが観客の叫び声に怒り。躍進の今季は「とても充実した1年だった」<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.11.20

今季ツアー3勝を挙げているフリッツ。(C)Getty Images

 現地11月19日、男子テニスのテイラー・フリッツ(アメリカ/世界ランク9位)は、「Nitto ATPファイナルズ」(11月13日~20日/イタリア・トリノ/ハードコート)の準決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア/同8位)と対決。6-7(5)、6-7(6)で敗れ、自身初の決勝進出とはならなかった。

 惜しくも2セットともにタイブレークの接戦を落としたフリッツ。とりわけ第2セットは、5―4で自身のサービスゲームを迎えるなど、優位に試合を進めていたが、大きく流れが変わったのが、その30―30という場面。チャンスボールを打とうとした直前に観客席の叫び声が響きわたり、そのショットがネットにかかってしまった。

 敗戦後の記者会見では、このシーンを振り返り、「非常に動揺している」と苛立ちを露わにしたフリッツ。「今週の反省として良い答えを出すのに、今は最高のタイミングでない」としたうえで、「リプレイ・ザ・ポイントのようなことは、誰も期待できない」と続けている。
 
 今年3月には、「BNP・パリバ・マスターズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/マスターズ1000)でビッグタイトルを獲得したフリッツ。6月の「ロスシー・イーストボーン国際」(イギリス・イーストボーン/芝/ATP250)、10月の「楽天オープン」(東京・有明/ハードコート/ATP500)も制し、10月10日に更新された世界ランキングではキャリアハイとなる8位をマークした。

 今シーズンを振り返ってフリッツは、十分な手応えを感じているようで、「確かにトップ10に入るのは簡単じゃないし、ポイントを積み重ねるのも大変なことだ」と言及。「トップ10に入れるということは証明できたし、ここにいるべき選手だというのもわかった」と自信をにじませている。

 さらに、「僕はただ、一生懸命にプレーし続ければいい。幸いなことに、今年の成績はポジティブなものばかりだった」と話せば、「とても充実した1年だった」とコメント。来シーズンに向けては、「自分のポジションをより強固なものにしたいと思っている」と力を込めた。

 なお、敗れたフリッツは、今年最後の大会であるデビスカップ(11月23日~27日/スペイン・マラガ/ハードコート)にアメリカ代表として出場予定。準々決勝でイタリアと対戦することになっている。

構成●スマッシュ編集部

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【動画】フリッツが「非常に怒っている」と語った第2セットの出来事