男子テニス世界ランキング4位のステファノス・チチパス(ギリシャ)がテニス系海外メディア『CLAY』のインタビューに登場。グランドスラム21度の優勝をはじめ、数々の輝かしい功績を残している元世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア/現世界ランク5位)からインスピレーションを受けていると語った。
すでに35歳と大ベテランの域に達しているにもかかわらず無類の強さを誇り、日々身体の管理を徹底しながら若手に引けを取らないパフォーマンスを見せ続けているジョコビッチを、年齢が一回り下であるチチパスはこう称賛する。
「彼は最もタフで、最も安定した存在だ。完璧主義者で、テニスを別次元のものにした。食事、トレーニング、回復力、そしてあらゆる面でプロフェッショナルであること。彼が怠っていることはひとつもないと思う。僕が耳にした分析のことに関しても、ノバクは進歩している。個人的に大きな刺激を受けている」
チチパスがそう語るのも無理はない。実際のところ、24歳の彼はツアー公式戦ですでに12度ジョコビッチと顏を合わせているが、対戦成績は2勝10敗と大きく負け越している。
さらには2019年の上海オープン(ATP1000)で2勝目を挙げて以降、現在は9連敗を喫しているのだ。直近では現地11月14日に行なわれたシーズン最終戦「Nitto ATP ファイナルズ」のラウンドロビン(予選)初戦で対戦したが、この時もチチパスはジョコビッチにストレートで敗れた。
また、今季はツアー決勝に6度進出したものの、ツアータイトル獲得数は2にとどまったチチパス。残り4度の準優勝のうちの2度(ローマとカザフスタン)の決勝ではジョコビッチに後塵を拝した。
数多くの大会でしのぎを削ってきたなかで、ギリシャテニス界の俊英はジョコビッチが得意のリターンから試合の形を作っていることに言及。「僕自身もリターンの精度を上げていきたい」と話し、こう続けた。
「練習ではいい感じなのに、試合ではベストなリターンができない時がある。もしサービスをしっかりと返せたらよりプレッシャーをかけられるし、考えすぎずに済む。もっとプレッシャーをかけていって、最初のボールでアグレッシブに攻める必要がある。セカンドサービスの95パーセント、もしくはファーストサービスの75パーセントでも深く返すことができれば、2023年は素晴らしいことを成し遂げられると思う」
そのうえで「今以上にプロフェッショナルになれば、1位になるのは偶然ではないはず。自分のアスリートとしての実力も、どれだけ努力してきたかもわかっている」と述べたチチパスは来シーズン以降の目標について「グランドスラムでもっと安定したプレーをしたい」とコメント。
「来シーズンは四大大会での優勝争いに加わりたい。僕は努力家で自分を信じているし、それを実現するための身体能力もあると思っている。全部勝つとは言わないが、四大大会でコンスタントにベスト4に入ることや決勝までいってタイトルを取ることができれば満足だ。チャンスはあると思う」と闘志をのぞかせた。
間もなく開幕するエキジビションマッチ「ムバダラ・ワールド・テニス・チャンピオンシップ」(12月16日~18日/UAE・アブダビ/ハードコート)に出場予定のチチパス。今後もさらなる活躍を期待したい。
文●中村光佑
【PHOTO】なかなか見られないジョコビッチやチチパスらトッププロの練習の様子
すでに35歳と大ベテランの域に達しているにもかかわらず無類の強さを誇り、日々身体の管理を徹底しながら若手に引けを取らないパフォーマンスを見せ続けているジョコビッチを、年齢が一回り下であるチチパスはこう称賛する。
「彼は最もタフで、最も安定した存在だ。完璧主義者で、テニスを別次元のものにした。食事、トレーニング、回復力、そしてあらゆる面でプロフェッショナルであること。彼が怠っていることはひとつもないと思う。僕が耳にした分析のことに関しても、ノバクは進歩している。個人的に大きな刺激を受けている」
チチパスがそう語るのも無理はない。実際のところ、24歳の彼はツアー公式戦ですでに12度ジョコビッチと顏を合わせているが、対戦成績は2勝10敗と大きく負け越している。
さらには2019年の上海オープン(ATP1000)で2勝目を挙げて以降、現在は9連敗を喫しているのだ。直近では現地11月14日に行なわれたシーズン最終戦「Nitto ATP ファイナルズ」のラウンドロビン(予選)初戦で対戦したが、この時もチチパスはジョコビッチにストレートで敗れた。
また、今季はツアー決勝に6度進出したものの、ツアータイトル獲得数は2にとどまったチチパス。残り4度の準優勝のうちの2度(ローマとカザフスタン)の決勝ではジョコビッチに後塵を拝した。
数多くの大会でしのぎを削ってきたなかで、ギリシャテニス界の俊英はジョコビッチが得意のリターンから試合の形を作っていることに言及。「僕自身もリターンの精度を上げていきたい」と話し、こう続けた。
「練習ではいい感じなのに、試合ではベストなリターンができない時がある。もしサービスをしっかりと返せたらよりプレッシャーをかけられるし、考えすぎずに済む。もっとプレッシャーをかけていって、最初のボールでアグレッシブに攻める必要がある。セカンドサービスの95パーセント、もしくはファーストサービスの75パーセントでも深く返すことができれば、2023年は素晴らしいことを成し遂げられると思う」
そのうえで「今以上にプロフェッショナルになれば、1位になるのは偶然ではないはず。自分のアスリートとしての実力も、どれだけ努力してきたかもわかっている」と述べたチチパスは来シーズン以降の目標について「グランドスラムでもっと安定したプレーをしたい」とコメント。
「来シーズンは四大大会での優勝争いに加わりたい。僕は努力家で自分を信じているし、それを実現するための身体能力もあると思っている。全部勝つとは言わないが、四大大会でコンスタントにベスト4に入ることや決勝までいってタイトルを取ることができれば満足だ。チャンスはあると思う」と闘志をのぞかせた。
間もなく開幕するエキジビションマッチ「ムバダラ・ワールド・テニス・チャンピオンシップ」(12月16日~18日/UAE・アブダビ/ハードコート)に出場予定のチチパス。今後もさらなる活躍を期待したい。
文●中村光佑
【PHOTO】なかなか見られないジョコビッチやチチパスらトッププロの練習の様子