女子テニスのコート上での戦いは、2つある。ひとつは競技としてのテニス。もうひとつは、ファッションだ。今年も各メーカーとデザイナーが腕によりをかけたウェアでテニスコートを彩ってくれた。
年々、個性豊かなバリエーションを見せるテニスウェア業界。ベストファッショニスタを決めるのは至難の業であるが、WTAのオフィシャルサイトにて、一般投票により5名の選手が選ばれた。
トップは、日本の大坂なおみ。今年の全米オープンでは、NIKEとsacaiがコラボレートして生み出されたツーピースが高評価だった。全米は4回戦でベンチッチに敗退となったが、そのウェアはデザイン性に溢れ魅力的で、アシンメトリー、プリーツ、フリルといった色々なアイテムを使いつつも、タイトにまとまっており、強さとエレガントさがあった.
「スポーツとクチュールの融合」とサイト内で評価されている。
そして2人目はアメリカのセレナ・ウィリアムズだ。テニス選手でありながら、1児の母親でもあるセレナが着用した全仏オープンのウェアは、モノトーンのジップアップジャケットとスカートのセットコーディネート。ジャケットには、「マザー」、「チャンピオン」、「クイーン」、そして「女神」といった言葉がフランス語で刻まれていた。彼女しか着こなせない大胆なファッション性に脱帽!
続いては15歳でウインブルドンの予選を勝ち上がり、4回戦に進出。一気に注目を集めたコリ・ガウフ。ウインブルドンでは、ニューバランスのタンクトップにスカートを合わせ、伝統的なテニスウェアに見えるこのコーディネートだが、大きく背中が開き、差し色にメタリックゴールドがあしらわれている。
4人目に選ばれたスペインのガルビネ・ムグルサは、全仏オープンの中でも独特なアディダスのワンピースで戦っていた。ウエスト部分に白のベルトが目立ち、スカートの裾とタンクトップの肩の部分が青色で縁取られた清涼素材のワンピースは、メッシュを効果的に使っており見た目にも涼しげだ。
最後に、オランダのキキ・バーテンス。FILAのクラシカルなネイビーのワンピースだが、上半身では斜めのストライプ、真っ赤なベルトをはさみ、下半身はストレートのストライプとなっており、同じく赤色のヘアバンドとリストバンドがアクセントになっていた。
ということで、WTA今年のおしゃれ番長は大坂なおみに決定! 来年のテニスファッションバトルにも期待しよう!
文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
Twitter:yu__honda/Instagram:yu__honda