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海外テニス

「たくさん泣いたけど、良い1年」大坂なおみの成長と日本国籍を選んだ背景を、海外ライターの言葉から探る

内田暁

2019.11.04

一気にスターダムに駆け上がった大坂の環境は一変したが、彼女には変わらないアイデンティティがある。(C)Getty Images

一気にスターダムに駆け上がった大坂の環境は一変したが、彼女には変わらないアイデンティティがある。(C)Getty Images

 世界の頂点から眺める景色は、果たして、彼女に何を見せただろうか――?    憧れと感動に目を輝かせ、自身のサインをせがむ少女たちの姿だろうか?  コメントを取ろうと口元に突きつけられる、多くのレコー...
 世界の頂点から眺める景色は、果たして、彼女に何を見せただろうか――?
 
 憧れと感動に目を輝かせ、自身のサインをせがむ少女たちの姿だろうか?
 コメントを取ろうと口元に突きつけられる、多くのレコーダーだろうか?
 パーティーやセレモニーで向けられる数多のカメラレンズと、一斉にたかれるフラッシュの閃光。ロッカールームでは、分析と警戒の色を含む、ライバルたちの眼光も多く見てきたはずだ。

 大坂なおみが、世界1位に上り詰めた約2カ月後……。3月のマイアミ・オープンで、久々に妹と同じ大会に出場した姉のまりは、「あまりなおみと一緒にいる時間がない。セレモニーやイベントなどで、彼女はとても忙しいから」と、幾分、寂しそうに言った。

 世界1位という地位に求められるのは、テニスで勝つことだけではない。大会やスポンサーが開催するパーティーに着飾って出席し、多くのメディア取材に応じ、クリニックやサイン会にも顔を出す。それらの経験を介しながら、大坂は、かつて自身が憧憬の目を向けてきたテニス界のスターたちが、何を背負い、何を成し遂げてきたのかを、改めて実感したはずだ。

「子どもたちのロールモデル(お手本)にならなくては」「女子テニスは誰が強いかわからないと言われないように、私が勝たなくては」

 今年の全仏オープンの頃には、そのような言葉を口にするようになる。いつからか彼女は、女王不在と言われる女子テニス界の責任を、一人で背負い込むかのようだった。
「今年のなおみは、選手としても人間として、とても成長したと思う」

 今季の大坂を言い表すキーワードに「成熟」をあげたのは、WTAのオフィシャルライターとして大坂を近く見てきた、コトニー・イェン氏だ。彼女には、大坂の成長を象徴する一幕として、ことさら強く印象に焼き付いているシーンがあるという。

「今年の全米オープンの開幕前に、記者から『イベントや写真撮影などの煩わしさに、どうやって対処しているか?』と聞かれたなおみは、こう言った。『どうしてみんなが、スポンサーやメディア対応を“煩わしい”と言うか私にはわからない。だって、これは私の“仕事”だもの』……と」


 この大坂の言葉を聞いた時、イェンは、清涼な驚きを覚えたという。同時に、今季終盤の大坂の活躍も、この時に予感した。

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