専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

全豪は悪天候による順延続きで下位選手たちが大混乱。女王シフィオンテクも「本当にひどい」と同情<SMASH>

中村光佑

2023.01.19

今年の全豪オープンは悪天候や猛暑でスケジュール変更が相次いでいる。その影響をもろに受けるのは主に下位選手たちだ。(C)Getty Images

今年の全豪オープンは悪天候や猛暑でスケジュール変更が相次いでいる。その影響をもろに受けるのは主に下位選手たちだ。(C)Getty Images

 連日熱戦が繰り広げられている年内最初のテニス四大大会「全豪オープン」。ただし、今大会は悪天候とエクストリームヒートポリシー(猛暑による試合の中断や延期)の影響によって進行に大幅な遅れが生じている。海外テニス専門メディア『UBITENNIS』によると、トーナメントの運営をめぐって主催側に対する批判の声も上がっているという。

 度重なる中断や順延により、ランキングの関係上屋外コートの試合が組まれやすい選手たちの間では、前日の夜になってもスケジュールが発表されない事態が発生。実は今大会の男子シングルスで3年ぶり2度目となる3回戦進出を果たした西岡良仁(世界ランク33位)も、17日22時30分過ぎの時点で翌18日の2回戦の開始時刻がわからず、自身のインスタグラムのストーリーズに「スケジュールいつ出るんですか」と書き込んでいた。

 一方で男女ともにトップ選手はセンターコートをはじめ屋根付きのコートで試合が行なわれるケースが多く、進行の遅れはさほど影響しない。すでに4年連続となる3回戦進出を決めている世界女王のイガ・シフィオンテク(ポーランド)もその1人だ。

 2回戦後の記者会見では今大会での度重なるスケジュール変更に言及し、「私はとても快適な立場にあり、この試合も無事プレーできた。屋根の下で行なわれることがわかっていたし、実際に日程が変更されることはなかった」とコメントしている。
 
 男女ともに18日に順延された1回戦が同日の午前中に消化されなかったことについては、「トーナメントの主催者にできることは何もないとは思うけど、それには驚いている」としつつも、「そういうスケジュールの組み直しがどのように機能するかは正直わからない」と言葉を選びながら見解を述べた。

 また上位シード選手を屋根付きコートの試合に組む主催側の対応については「多分彼らには、シードされた選手を屋内のスタジアムに入れて、それを中継する放映権のようなものがあるのだろう」として、商業的な理由が関係しているのではないかと話した。

 一方でシフィオンテクは、次の試合がいつになるのかを知るまで長時間待たされる羽目になった選手たちには「昨日、丸1日ここで待たされたのは、選手たちにとって本当にひどいことだと思う。すごく疲れるし、おそらくもう1日会場に留まらなければならないだろうから」と同情の意も示している。だが現実問題として、その日の天候に大きく左右されるテニスの大会では、試合開始時刻を事前に知らせるのが難しいという事情もある。

 なお今大会初戦をストレートで突破した21歳のシフィオンテクは、現地1月18日に行なわれた2回戦でカミラ・オソリオ(コロンビア/世界84位)に6-2、6-3で快勝。3回戦ではクリスティナ・ブスカ(スペイン/同100位)と対戦する。

文●中村光佑

【PHOTO】シフィオンテクはじめ、全豪オープン2023で熱戦を繰り広げる女子選手たちの厳選写真!
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号