海外テニス

5時間を超えた超激闘で起きたトイレ問題。伝説戦士マッケンローはマリーへの影響を問題視「ただただマヌケ」【全豪OP】

THE DIGEST編集部

2023.01.22

長時間の試合による疲労の影響は本人も計り知れず……。マリーは中1日で迎えた一戦を落とし、16強入りを逃した。(C)Getty Images

「無礼にもほどがある!」

 これは現地1月19日の男子シングルス2回戦で、タナシ・コキナキス(オーストラリア/世界ランキング159位)を破った元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/同66位)がぶちまけた言葉だ。フルセットにまでもつれた熱戦を35歳のベテランは、主審の"ある判断"に怒りを露わにした。

 マリーが怒ったのは、トイレ休憩を認めなかった主審の判断だ。5時間45分という「超」が付くほどのロングマッチとなった試合にあって、英国人戦士はセットカウント2-2とした第4セットの終了時に用を足すためのタイムを要求。だが、それが2回目であったために審判は拒否。結局、彼はトイレに行けなかったのである。

 すると、審判に向かって呆れた表情を浮かべたマリーは「本当に失礼な話だ。トイレに行けないなんて選手への尊敬が欠如しているともいえる。馬鹿馬鹿しい」と憤慨した。たしかに現行のATPのルールにおいてトイレ休憩は1試合につき最大3分間の使用が1度だけ。そのため、審判の判断は決して"間違い"ではない。
 
 ただ、緊急時とあって柔軟に対応すべきだったのかもしれない。試合後にマリーのコメントが各国メディアで拡散されると、テニスプレーヤーたちからは35歳のベテランを擁護する声が噴出した。トルコの元女子選手だったイペキ・シェノール氏は、欧州放送局『Euro Sports』で「ああいう展開になってもトイレに行けないのはナンセンス。5時間戦って、さらに我慢しないといけないということを想像してみてよ。馬鹿げてるでしょ」と現行ルールの改善を求めた。

 また、マリー自身が「壮大な試合と言うよりも議論すべき、ちょっとした茶番劇だね」と皮肉った試合は、男子テニス界のご意見番も苦言を呈する。生涯成績1411勝を誇るレジェンドのジョン・マッケンローは『Euro Sport』で「このレベルで、こんな時間までやらせるなんて、ただただマヌケだ」と断じ、こう続けた。

「不条理だ。人々が話題にするだろうが、アンディがトーナメントを進んでいくうえで、ああいう試合は大きく影響する可能性があるんだ」

 なお、現地21日に行なわれた第24シードのロベルト・バウティスタ(スペイン/同25位)との一戦でマリーは敗戦。中1日でのプレーで第2セットをタイブレイクで奪ったものの、疲労の影響は大きく、力を出し切れなかった。

構成●THE DIGEST編集部

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【動画】トイレに行けずに「本当に失礼だ」とブチギレ! 審判に怒りをぶつけるマリーをチェック