現在開催中のテニス四大大会「全豪オープン」は現地1月23日に男子シングルス4回戦を実施。世界ランキング89位のベン・シェルトン(アメリカ)が同67位のジェフリー・ジョン・ウルフ(アメリカ)を6-7(5)、6-2、 6-7(4)、 7-6(4)、6-2のフルセットで下し、同大会初のベスト8進出を決めた。
昨年5月に出場したNCAA全米学生テニス選手権で男子シングルスのチャンピオンに輝き、同年8月にプロ転向を果たした20歳のシェルトン。現在もフロリダ大学に通いながらチャレンジャー大会で3度タイトルを獲得するなど凄まじい成長ぶりを見せており、主戦場としてきた米国内の大会だけでトップ100入りを成し遂げた男子テニス界期待の新鋭だ。
昨年9月の全米オープンでグランドスラム本戦デビューを飾ったシェルトンは、2度目の四大大会出場となった今回の全豪で、その類まれなるテニスセンスを遺憾なく発揮している。初戦をフルセットで突破すると、2、3回戦ではストレート勝利を収めて見事大会初のベスト16へ進出。自身と同じく米カレッジテニス出身のプレーヤーでグランドスラム初の16強へ勝ち進んだ同郷のウルフとの4回戦へ駒を進めていた。
アメリカ勢対決となったこの日の4回戦は、序盤から両者一歩も譲らない緊迫した展開となり、第1セットからタイブレークに突入。ここではシェルトンが1ミニブレークを献上し、そのまま第1セットを落としてしまう。
それでも第2セットに入ってからは活きの良いストロークで主導権を確保。第5ゲームから4ゲームを連取してセットオールとする。シーソーゲームとなった第3セットでは、またしてもタイブレークを落としたものの、第4セットのタイブレークはしっかりとチャンスをものにして取り返し、2セットオールに持ち込む。
勝負のファイナルセット、第2ゲームでこの日3度目のブレークを奪ったシェルトンが迎えた第8ゲームでもウルフのサービスゲームを破って勝負あり。3時間47分の熱戦を制した。
計64本ものウィナーを決め、1度もブレークを許さずにタフな試合を勝ち切った20歳のニュースターは、オンコートインタビューで試合内容を振り返るとともに、以下のように喜びを語った。
「確かに厳しい試合だったね。試合を通して、僕と彼(ウルフ)の間で多くのブレークポイントがあった。僕は第5セットで集中力を高め、エネルギッシュに、自分の体力を信じてハッスルにプレーした。第5セットでは最高のレベルで戦うことができたと思う。喜びと安堵が入り混じったような感じだけど、恍惚とした感覚も味わえている。勝利が決まった時、僕は"やった!"と思った。この全豪で4回も勝てたことは、とても素晴らしいことだよ」
その後「今週から学校が始まるんだ」と明かしたシェルトンは「時差の影響など色んな事があって大変だと感じている」一方で、「今週は特別な1週間になったし、今のところ本当に楽しんでいるよ」とコメント。「何も期待せずに飛行機に乗った」とも話し、特にプレッシャーがないことが良い方向に働いているようだ。
なお、勝利したシェルトンはベスト4入りを懸け、準々決勝で世界35位のトミー・ポール(アメリカ)と対戦する。またしても米国選手同士の対決となるが、次戦でもどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。
文●中村光佑
【PHOTO】全豪オープン2023で熱戦を繰り広げるシェルトンら男子選手たちの厳選写真!
昨年5月に出場したNCAA全米学生テニス選手権で男子シングルスのチャンピオンに輝き、同年8月にプロ転向を果たした20歳のシェルトン。現在もフロリダ大学に通いながらチャレンジャー大会で3度タイトルを獲得するなど凄まじい成長ぶりを見せており、主戦場としてきた米国内の大会だけでトップ100入りを成し遂げた男子テニス界期待の新鋭だ。
昨年9月の全米オープンでグランドスラム本戦デビューを飾ったシェルトンは、2度目の四大大会出場となった今回の全豪で、その類まれなるテニスセンスを遺憾なく発揮している。初戦をフルセットで突破すると、2、3回戦ではストレート勝利を収めて見事大会初のベスト16へ進出。自身と同じく米カレッジテニス出身のプレーヤーでグランドスラム初の16強へ勝ち進んだ同郷のウルフとの4回戦へ駒を進めていた。
アメリカ勢対決となったこの日の4回戦は、序盤から両者一歩も譲らない緊迫した展開となり、第1セットからタイブレークに突入。ここではシェルトンが1ミニブレークを献上し、そのまま第1セットを落としてしまう。
それでも第2セットに入ってからは活きの良いストロークで主導権を確保。第5ゲームから4ゲームを連取してセットオールとする。シーソーゲームとなった第3セットでは、またしてもタイブレークを落としたものの、第4セットのタイブレークはしっかりとチャンスをものにして取り返し、2セットオールに持ち込む。
勝負のファイナルセット、第2ゲームでこの日3度目のブレークを奪ったシェルトンが迎えた第8ゲームでもウルフのサービスゲームを破って勝負あり。3時間47分の熱戦を制した。
計64本ものウィナーを決め、1度もブレークを許さずにタフな試合を勝ち切った20歳のニュースターは、オンコートインタビューで試合内容を振り返るとともに、以下のように喜びを語った。
「確かに厳しい試合だったね。試合を通して、僕と彼(ウルフ)の間で多くのブレークポイントがあった。僕は第5セットで集中力を高め、エネルギッシュに、自分の体力を信じてハッスルにプレーした。第5セットでは最高のレベルで戦うことができたと思う。喜びと安堵が入り混じったような感じだけど、恍惚とした感覚も味わえている。勝利が決まった時、僕は"やった!"と思った。この全豪で4回も勝てたことは、とても素晴らしいことだよ」
その後「今週から学校が始まるんだ」と明かしたシェルトンは「時差の影響など色んな事があって大変だと感じている」一方で、「今週は特別な1週間になったし、今のところ本当に楽しんでいるよ」とコメント。「何も期待せずに飛行機に乗った」とも話し、特にプレッシャーがないことが良い方向に働いているようだ。
なお、勝利したシェルトンはベスト4入りを懸け、準々決勝で世界35位のトミー・ポール(アメリカ)と対戦する。またしても米国選手同士の対決となるが、次戦でもどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。
文●中村光佑
【PHOTO】全豪オープン2023で熱戦を繰り広げるシェルトンら男子選手たちの厳選写真!