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海外テニス

女子テニス元世界3位スビトリーナがゼレンスキ―大統領と会談「パリ五輪はロシア・ベラルーシを除外すべき」と主張<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.02.11

母国がロシアに侵攻されて以降、初めて帰国したスビトリーナがゼレンスキ―大統領と会談した。(C)Getty Images

母国がロシアに侵攻されて以降、初めて帰国したスビトリーナがゼレンスキ―大統領と会談した。(C)Getty Images

 ウクライナの女子テニス選手で元世界3位のエリーナ・スビトリーナが今週、母国がロシアに侵攻されて以降初めて帰国。首都キーウでゼレンスキ―大統領と会談し、2024年に開催される「パリ五輪」へのロシア・ベラルーシ選手の参戦を認めるべきではないと訴えた。

 ウクライナの資金調達プラットフォームである『United24』のアンバサダーを務めるスビトリーナ。アンバサダー就任の際にオンラインで同大統領を会談しているが、今回は直接会っての会談となった。

 大統領に対して「私たちの国の真のリーダーであることに感謝します」と自身の思いを伝えたスビトリーナは会談後、AP通信のインタビューでパリ五輪へのロシア・ベラルーシ勢の参加を認めるべきでないと改めて主張した。

「オリンピックが中立的な旗の下にロシアとベラルーシを置くという決定にとどまるつもりなら、それは非常に悲しいことになるし、オリンピックは間違ったメッセージを世界に送ることになる」として、「それは正しい決定ではない。ロシアはスポーツと政府がつながっている」とコメント。

 また、ロシア・ベラルーシ勢の参加が認められるのであれば、「パリ大会ボイコットも選択肢の一つになる」と断言する。
 
「ロシア軍がウクライナの人々やウクライナに対して行なっていることは、私たちにとって恐ろしいこと。ウクライナの男性と女性は、今、最前線でロシア兵と戦い、私たちの国のため、私たちの自由のために死んでいます。ウクライナで何事も起こっていないような感覚でオリンピックに参加するなんて想像できません」と憤る。

 2021年に開催された東京五輪では女子シングルスで銅メダルを獲得しているスビトリーナ。祖国の名誉を懸けて戦うことがどういうものかを知るだけに、その聖なる戦いが侵略国家の宣伝材料になってはいけないと感じるのだろう。

 スビトリーナは昨夏、SNSを通じて次のようなコメントを残している。

「私は常に誇り高きウクライナ人であり、祖国の名において勝利をもたらしてきた。今、この卑劣で残酷で無慈悲な敵に直面している時は、私も立ち向かおうと思っている。祖国が最も重要な戦いに勝利するために、テニスコートの外で自分の力の及ぶ限りのことをするつもりです」

 現在、フランスのテニス選手ガエル・モンフィスとの間に授かった第1子出産のため戦線を離れているスビトリーナは、同インタビューで4月からのツアー復帰を目指しているとした。コートを離れても戦ってきたスビトリーナは、再びコートの中での戦いも始めようとしている。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】スビトリーナら東京オリンピック・パラリンピックのテニス競技メダリストたち

 
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