度重なるケガに悩まされる男子テニスのカルロス・アルカラス（スペイン／世界ランク２位）の現状について、直近の南米遠征で彼をサポートしたマルティネス・カスカレス氏が語っている。

　カスカレス氏は、現在アルカラスのコーチを務めるファン・カルロス・フェレーロ氏の現役時代の指導者で、２月に南米での２大会に出場したアルカラスを一時的にサポートしていた。

　アルカラスは昨年11月のパリ・マスターズで腹部を負傷しツアーを離脱。オフシーズンには右足を負傷し、２月にツアー復帰するも、現在はハムストリングに故障を抱えている。若くして短期間で様々な故障を重ねていることについて懸念の声も多いが、カスカレス氏は「アルカラスはとても元気だし、テニスはこういったことが起きるものだ」と語る。

「チームは状況を調査中だが、私としてはまず彼の爆発的なプレースタイルが原因だと考えている。これは彼のプレーの重要な特徴で、今の彼を作り上げ、若くしてこれほどまでにランキングを上げることになった理由のひとつだ」
  　アグレッシブなプレースタイルが、アルカラスの身体に負担をかけていると語るカスカレス氏は、続けて「彼の身体が成長するにつれて、この手の問題にうまく対応できるようになっていくはずだ」と語り、今後のフィジカル強化に期待を寄せた。

　昨年のインディアンウェルズとマイアミで大きくポイントを稼いでいるアルカラスは、今月の結果次第で大きくランキングを下げてしまう可能性もある。プレッシャーに晒されていると思われるが、カスカレス氏は「全く気にする必要はない」と話す。

「まだ若いのにそんなことを気にしていたら地に足がついていないということだ。心配しなくても、トップにたどり着くための精神と哲学を失うことは決してないだろう」

　現時点では、現地３月８日からのインディアンウェルズのエントリーリストに名を連ねているアルカラス。無理をしてほしくはないが、早く彼の全力のプレーが見られるようになることを願いたい。

構成●スマッシュ編集部

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