現地3月31日、テニスの四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝コート)は、今年7月に開催する同大会で、昨年出場を認めなかったロシアおよびベラルーシ選手の出場を認めると声明を発表。この決定を受け、ウクライナ政府は英国政府や同大会の主催側に対する不快感をあらわにしている。
海外メディア『UBITENNIS』によると、ウクライナのドミトロ・クレバ外務大臣は自身のSNSを通じて次のように抗議の意を表明した。
「ロシアとベラルーシの選手の参加を許可したウインブルドンの決定は不道徳だ。ロシアは侵略や残虐行為を止めたのか? そうではない。ただただウインブルドンは紛争に一緒に加担している2つの国を受け入れることを決めたのだ。我々は英国政府に対し、彼らの選手へのビザを拒否するよう求める」
また現地4月1日に行なわれた女子テニスツアー「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/ハードコート/WTA1000)のシングルス決勝で、昨年のウインブルドン女王エレナ・ルバキナ(カザフスタン/世界ランク7位)に勝利し、大会初優勝を飾った元世界2位のペトラ・クビトワ(チェコ/現12位)も、侵攻国出身選手の出場禁止措置解除に反対の意を示しているという。
クビトワはマイアミ準決勝後の会見で以下のようにコメントしている。
「私は常に戦争には反対だと言っている。私は、ウクライナの人々や選手たちのことをより心配しているわ。昨年のウインブルドンでランキングポイントが与えられなかったこと、そしてベラルーシやロシアの選手の出場を禁じたことを評価している。私は紛争の件についてはウクライナ寄りの考えを持っているわ」
続けてクビトワは来年7月に開催されるパリ五輪でもロシア・ベラルーシの選手は参加を認められるべきではないと主張。「オリンピックの出場を許可するのは確実にダメなこと。世界で戦争をしたくないからオリンピックが存在しているのだと思う。だから、それ(戦争や何らかの衝突)が起きてしまうことを私は懸念している」と意見を述べた。
無論今回の出場禁止措置解除には選手やファンの間でも賛否両論が巻き起こると予想される。テニス界ではウクライナ侵攻関連にちなんだ騒動が多発しているだけに、聖地ウインブルドンでも何らかの対策を講じるべきだろう。
文●中村光佑
【PHOTO】クビトワはじめ、ウインブルドン2022で活躍した女子選手たちの厳選写真!
海外メディア『UBITENNIS』によると、ウクライナのドミトロ・クレバ外務大臣は自身のSNSを通じて次のように抗議の意を表明した。
「ロシアとベラルーシの選手の参加を許可したウインブルドンの決定は不道徳だ。ロシアは侵略や残虐行為を止めたのか? そうではない。ただただウインブルドンは紛争に一緒に加担している2つの国を受け入れることを決めたのだ。我々は英国政府に対し、彼らの選手へのビザを拒否するよう求める」
また現地4月1日に行なわれた女子テニスツアー「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/ハードコート/WTA1000)のシングルス決勝で、昨年のウインブルドン女王エレナ・ルバキナ(カザフスタン/世界ランク7位)に勝利し、大会初優勝を飾った元世界2位のペトラ・クビトワ(チェコ/現12位)も、侵攻国出身選手の出場禁止措置解除に反対の意を示しているという。
クビトワはマイアミ準決勝後の会見で以下のようにコメントしている。
「私は常に戦争には反対だと言っている。私は、ウクライナの人々や選手たちのことをより心配しているわ。昨年のウインブルドンでランキングポイントが与えられなかったこと、そしてベラルーシやロシアの選手の出場を禁じたことを評価している。私は紛争の件についてはウクライナ寄りの考えを持っているわ」
続けてクビトワは来年7月に開催されるパリ五輪でもロシア・ベラルーシの選手は参加を認められるべきではないと主張。「オリンピックの出場を許可するのは確実にダメなこと。世界で戦争をしたくないからオリンピックが存在しているのだと思う。だから、それ(戦争や何らかの衝突)が起きてしまうことを私は懸念している」と意見を述べた。
無論今回の出場禁止措置解除には選手やファンの間でも賛否両論が巻き起こると予想される。テニス界ではウクライナ侵攻関連にちなんだ騒動が多発しているだけに、聖地ウインブルドンでも何らかの対策を講じるべきだろう。
文●中村光佑
【PHOTO】クビトワはじめ、ウインブルドン2022で活躍した女子選手たちの厳選写真!