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海外テニス

「お前は最低なやつだ」ソウザがSNSで度重なる誹謗中傷を受け「毎週ひどい言葉に対処しなければならない」<SMASH>

中村光佑

2023.03.31

SNSで罵詈雑言を受けたソウザは、スポーツ界で相次ぐ誹謗中傷ついて語った。(C)Getty Images

SNSで罵詈雑言を受けたソウザは、スポーツ界で相次ぐ誹謗中傷ついて語った。(C)Getty Images

 現地3月30日、ATPツアーで4度のタイトルを獲得している男子テニス元世界ランク28位のジョアン・ソウザ(ポルトガル/現156位)が自身の公式インスタグラム(@joaosousaoficial)のストーリーズ(24時間で自動的に消去される投稿)を更新。自身に向けられた数々の誹謗中傷に不快感をあらわにした。

 現在156位と大きくランキングを落としているソウザは、今週行なわれている男子テニスの下部大会「ジローナ・チャレンジャー」(3月27日~4月2日/スペイン・ジローナ/クレーコート)に第7シードで参戦。アンドレア・コラリーニ(アルゼンチン/191位)との初戦を逆転で突破したものの、現地29日に実施されたマリアノ・ナヴォーネ(アルゼンチン/237位)との2回戦では2-6、6-4、4-6のフルセットで敗れ、ベスト8進出を逃した。

 海外メディア『Sportskeeda』によると、苦境に立たされる中で、またしても結果を残せなかったソウザは、自身のSNSで「ろくでなし!」「お前は最低なやつだ」など、数々の罵詈雑言や侮辱の言葉を浴びたという。中にはソウザの人格を否定する言葉や殺害予告などもあったようだ。ちなみに今回の彼に対する誹謗中傷は、大半が賭博絡みであったと報じられている。

 これを受けてソウザは、このほど更新したストーリーズで実際に寄せられたユーザーからの心ない言葉を公開するとともに、テニスに限らずスポーツ界全体でSNSを介した誹謗中傷が相次いでいると主張。母語のポルトガル語で以下のように綴った。
 
「多くの人が気づいていない現実を皆さんに説明したいのですが、残念ながらプロテニス選手は、毎週このようなひどい言葉に対処しなければなりません。そのことを告白した仲間はすでに何人もいて、大多数の選手はすでに対処法を学んでいますが、今回は私もそれを学ぼうと思います」

 さらにソウザは「ギャンブラーからの脅迫、侮辱、挑発、そしてプロテニスプレーヤーが多くの犠牲を払っていることを理解していないような言葉にうんざりしています」ともコメント。「私はあなたたちに『私についてきてほしい』とか、『私を好きになってほしい』なんてことは言いません」としつつ、こう続けた。

「ベッティング(賭博)の世界は、こういった良くない面をもたらします。こういったひどいメッセージを送ってくる人たちは、僕たちがプロテニスプレーヤーである以前に、1人の人間であるということを忘れているのです!他の人たちと同じように感情や感覚を持っています。自分の問題に対処し、結果に関係なくベストを尽くす人間なのです」

 ここ最近のSNSの急速な普及により、男女を問わず深刻化している選手への誹謗中傷。各プレーヤーのメンタルヘルスを守るべく、テニス界でも対策強化を図るべきではないだろうか。

文●中村光佑

【PHOTO】2019年に楽天OPでプレーしたソウザ

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