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「何もする気が起きない」母国大会で初戦敗退のズベレフが苦しい心境を告白「自分にプレッシャーをかけてしまっているんだ」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.04.22

復帰後、調子を取り戻せていないズベレフは、「BMW・オープン」で初戦敗退という厳しい結果になってしまった。(C)Getty Images

 2020年の全米オープンで準優勝を果たし、同年の東京オリンピック(21年実施)で金メダルを獲得している元世界ランク2位のアレクサンダー・ズベレフ(現世界ランク16位/ドイツ)が、現在開催中の「BMWオープン」(4月17日~23日/ドイツ・ミュンヘン/ATP250/クレーコート)の試合後のインタビューに登場。そのなかでなかなか勝ちを積み重ねられない現状ついて語った。

 昨年6月の全仏オープン準決勝でラファエル・ナダル(スペイン/同14位)と対戦した際に右足首の大ケガを負った26歳のズベレフ。昨年の年末に行なわれた男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」で復帰を果たしたが、今シーズンは、思うような結果を残せていない。

 ズベレフは前週の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」では、3回戦で第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/同4位)と対戦。マッチポイントを握りながらも逆転で敗退を喫した。そして、現地4月20日に行なわれた「BMWオープン」2回戦でも、クリストファー・オコネルに(同82位/オーストラリア)に6-7 (2)、4-6のストレート負けを喫している。
 
 こうした結果を踏まえ、試合後のインタビューに応じたズベレフは、「ここ数年、(母国の)ドイツでプレーする時のプレッシャーに対処するのが大変なんだ。信じられないほど緊張する。試合では、練習で見せているようなレベルのプレーが全く出せない」とコメント。

 ベストな状態でプレーできないまま、トーナメントを終えてしまったズベレフは「(今日の試合のように)緊張している時は、それほどハードなプレーはしない。動きが鈍くなり、プレーがゆっくりになる。自分で自分にプレッシャーをかけてしまっているんだ」と試合を振り返った。

 そして、来週開催されるマスターズ1000大会「マドリード・オープン」(4月26日~5月7日/スペイン・マドリード/クレーコート)へ向けて、現在の心境を次のように語った。

「今は、何もする気が起きないんだ。毎年同じようになってしまう。この大会では初戦で負けたけど、マドリードでは勝ちたいね」

 復帰後なかなか波に乗り切れていないズベレフだが、2年連続で決勝へ駒を進めているマドリード大会では、復活の糸口をつかんで、破壊力抜群のプレーが見られることに期待したい。

構成●スマッシュ編集部

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