海外テニス

マドリード連覇を狙う19歳アルカラスが意気込み!「タイトルを守ることがプレッシャーになるとは思っていない」<SMASH>

中村光佑

2023.04.26

前週開催されたバルセロナ(写真)で連覇を達成したアルカラスは、気負うことなくマドリードへと臨む構えだ。(C)Getty Images

 間もなく開幕する男子テニスツアーのマスターズ1000大会「マドリード・オープン」(4月26日~5月7日/スペイン・マドリード/クレーコート)にディフェンディングチャンピオンとして参戦する19歳のカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク2位)が、現地24日に行なわれた同大会の公式プレゼンテーションに登場。そのなかで大会連覇に向けた意気込みを明かすとともに、各トーナメントを戦ううえで常に大切にしている心構えについて語った。

 先週のバルセロナ・オープンで殊勲の大会連覇を果たし、早くも今季3勝目を飾ったアルカラス。ここ最近はケガが増加傾向にあるためフィジカルコンディションが心配されているが、5月5日に20歳の誕生日を迎える男子テニス界のニューヒーローは「100%の状態にあって調子は良い」と頼もしいコメント。タイトル防衛のプレッシャーがかかる今回のマドリードでは気持ちを引き締めつつ、できるだけリラックスしながらプレーしたいと語っている。

「過信は禁物だ。このマドリードは標高が高く、コンディションがどう変化するかは誰もがわかっていることで、多くの選手がこの大会で勝つために必要なものを持っていると思っているから、何人かのトップ選手が(早々に)負けたとしても、僕が優勝候補の選手になるとは思っていない。1試合1試合を大切にしたい。

 母国での試合やタイトルを守ることがプレッシャーになるとは思っていない。地元ファンの前でプレーをするのはとても好きだし、コート上で楽しみながら、ファンの皆さんにも楽しんでもらいたいという気持ちが強い」
 
 普段から「チャンピオンになるという目標」を掲げながら全ての大会に臨んでいるというアルカラスだが、その一方で「負けたとしてもそれは失敗ではない」と常に自分に言い聞かせていると明かす。

 試合に負けることよりも大切なことの1つに「正しい姿勢を保ち続けること」を挙げた19歳のヤングスターは、連覇を狙うマドリードでも「昨年のポイントを守ろうとは考えていない」と述べ、さらにこう続けた。

「ポイントを失効しないために特定のラウンドまで勝ち進まなければならないと考えることも一切ない。もちろん、世界1位になるのはいいことだし、いい目標だけど、(例えば)全仏オープンで優勝もしくは準優勝をしても、自分のスタンスはあまり変わらないよ」

 そして最後には改めて「僕のプレーは1年ごとにあまり変わっていない。自分が大きく成長したこと、より良い選手になるための経験を積んだことは実感しているけどね」と謙虚な言葉を口にしたアルカラス。バルセロナに続き、マドリードでも母国ファンの前で躍動感あふれるパフォーマンスを期待したい。

文●中村光佑

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