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海外テニス

元世界5位のブシャールが6年ぶりにマドリード本戦勝利!「ゼロから再スタートしたようなもの」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.04.27

右肩の負傷で長期離脱を強いられてきたブシャールがマドリード大会本戦(写真)で実に6年ぶりの勝利を収めた。(C)Getty Images

右肩の負傷で長期離脱を強いられてきたブシャールがマドリード大会本戦(写真)で実に6年ぶりの勝利を収めた。(C)Getty Images

 インスタグラムのフォロワー数が240万を超える元世界5位の人気女子テニス選手、ユージニー・ブシャール(カナダ/現285位)が価値ある1勝を手にした。

 四大大会に次ぐグレードを誇るWTA1000シリーズの一つである「マドリード・オープン」(4月25日~5月7日/スペイン・マドリード/クレーコート/WTA1000)。その予選を突破したブシャールが、現地26日に実施された本戦1回戦でダヤナ・ヤストレムスカ(ウクライナ/149位)を6-7(6)、6-2、6-2の逆転で下し、実に6年ぶりとなる同大会で勝利を挙げたのである。

 それは長い道のりだった。

 2013年に19歳でWTA(女子テニス協会)の最優秀新人賞を受賞し、翌シーズンには全豪と全仏で4強入りを果たすとウインブルドンでは準優勝。同年10月には世界5位まで上り詰めた。

 だが、才能と美貌に恵まれた次世代の女王候補は、15年の全米で脳震盪を起こして以来、プレーに精彩を欠きランキングは下降。さらに21年3月には右肩を痛めて翌年6月には手術。以降約17カ月の長期にわたり戦線離脱を強いられたのである。

 一部では引退説も流れた。だが本人は過酷なリハビリを経て昨年8月に地元カナダ・バンクーバーで復帰を果たす。以降8大会にエントリーし、1437位だったランキングを年末には326位まで押し上げた。
 

 そして今回のマドリードが今シーズンに入って5大会目(うち2大会は予選落ち)。マドリードでは主催者推薦ではなく、予選からのエントリーで大きな一歩を踏み出したのである。

「(勝利により)もう1試合プレーするチャンスがあることを誇りに思います。試合は今の私に必要なもの。ゼロから再スタートしたようなものですから」と試合後にマドリードの記者団に心境を語ったブシャール。

 輝かしい10年前と10年を経た現在について問われたブシャールは「まるで2つの異なるキャリアが存在するように感じます。自分がそこにいたという信念を保ちつつも、10年経った今、前に進んで現在の自分になる必要があることを自覚しています」と語る。

 負傷離脱中も欠かさずSNSを更新してファンを楽しませてきたブシャール。今度は本職の舞台であるテニスコートで多くのファンを魅了してくれることを願うばかりだ。

構成●スマッシュ編集部

【画像】テニス界を彩るブシャールをはじめとする人気の女子プレーヤーたち

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