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【テニスストリング基礎知識】「柔らかいポリエステル」を使うメリットや適したプレーヤーとは<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.04.29

一般的にポリストリングは「硬くて丈夫」とされるが、「柔らかい」をウリにしたポリストリングの使い道は…。(C)Getty Images

 テニスボールはラケットを使って打ちます。けれどもボールと直接触れるのは、ラケットに張られている「ストリング(糸)」です。そのためストリングの知識を深めることは、テニスの出来を左右するとても大切なことなのです。

 知っているようで、あまり知られていないストリングのこと。そこでストリングやラケットに関する素朴な疑問をプロのストリンガー(ストリングを張る人)にぶつけてみました。

 今回のテーマは「柔らかいポリストリング」についてです。

 一般的に硬くて耐久性に優れているのがポリエステル製ストリングの特徴ですが、最近は「柔らかさ」をウリにしている製品も数多く出ています。そこで今回は「柔らかいポリストリング」のメリットや、どんなプレーヤーに適しているのかをストリンガーに訊いてみました。

  ◆    ◆    ◆

 ポリエステル素材のストリングは、他の素材に比べて硬いため肩やヒジへの負担が多くなりますが、「柔らかいポリ」はその負担を軽減できている製品が多いです。さらに、ショットの微妙な力加減に必要となるストリングから伝わるフィーリングも、一般的なポリストリングよりも感じやすいようです。
 
 しかし、身体への負担の少なさや、フィーリングの感じやすさという点では「柔らかいポリ」よりも、「ナイロン(ナイロン製ストリング)」や「ナチュラル(天然素材のストリング)」の方が優れています。

 普段「ナイロン」や「ナチュラル」を使っていた方が「柔らかいポリ」に変更する時には、耐久性が1つの目安になります。ナイロンやナチュラルが1~2か月程度で切れてしまい、耐久性をもう少し上げたい方にお薦めしているのが「柔らかいポリ」です。

 ただし移行する時は「耐久性の高いナイロン」や、「ナイロン×柔らかいポリ」のハイブリッドを試してからの変更をお勧めしています。その方が身体の負担やボールの飛び具合などを調節しやすいからです。

 また、日頃からポリエステルを使っている方が、肩やヒジへの負担を軽減したい場合や、フィーリング面をより感じやすくしたい場合にも、「柔らかいポリ」をお薦めしています。

解説:村山友一(テニスサポートセンター)
取材協力●テニスサポートセンター

構成●スマッシュ編集部
※2022年2月号より抜粋・再編集

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