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【テニスストリング基礎知識】「硬いポリエステル」と「柔らかいナイロン」を組合せるハイブリッドのメリットとデメリット<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.05.13

プロ選手も使用するハイブリットだが、ポリエステルとナイロンという異なる特性のストリングを縦と横で組合せるとどんなことが起こるのか。(C)Getty Images

 テニスボールはラケットを使って打ちます。けれどもボールと直接触れるのは、ラケットに張られている「ストリング(糸)」です。そのためストリングの知識を深めることは、テニスの出来を左右するとても大切なことなのです。

 知っているようで、あまり知られていないストリングのこと。そこでストリングやラケットに関する素朴な疑問をプロのストリンガー(ストリングを張る人)に答えてもらいました。

 今回のテーマは「ポリエステルとナイロンのハイブリッド(組合せ)」について。

「硬いポリエステル製ストリング」と「柔らかいナイロン製ストリング」という特性の異なる2種類のストリングを組み合わせるとどうなるのか。そのメリットやデメリットについて、ストリンガーに訊いてみました。

    ◆    ◆    ◆

 ポリエステルとナイロンのハイブリッドにするメリットは、ポリストリングのスピン性能や耐久性を生かしつつ、ナイロンストリングの柔らかさで腕にかかる衝撃を軽減することができる点です。

 デメリットは、別素材で組合せられているのでそれぞれの緩み出す期間が異なり、良い打球感のバランスが崩れやすいことです。
 
 基本的にメイン(縦)に張るストリングは打球感やスピン性能に反映され、クロス(横)に張るストリングは、コントロール性に反映されます。

 メインとクロスにどのストリングを張れば良いのか迷った時は、何を重視するかでベースのセッティングが変わります。

 ナイロンの打球感が好きな方や反発性を重視する方は、メインをナイロンにする組み合せをお薦めします。メインをポリにすると耐久性が増し、スピン性能も上げることができますが、打球感が硬すぎてしまい手首やヒジに負担がかかります。

 普段使用しているストリングをベースに組合せを決めると良いのですが、種類が数多くあり、どのストリングと組み合せればよいのかわからないと思います。そんな時はメーカーごとにハイブリッドのセットが販売されていますので、まずはそちらから試すのも良いと思います。

解説:大井孝亮(テニスサポートセンター)
取材協力●テニスサポートセンター

構成●スマッシュ編集部
※2023年4月号より抜粋・再編集

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