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アルカラスがジョコビッチとの全仏OP準決勝で足ケイレンを起こし敗退!「第1セットからずっと緊張していたことが原因」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.06.10

第3セットの第2ゲームで右脚がケイレンしたアルカラス。その後本来のプレーを披露することができずジョコビッチに敗北を喫した。(C)Getty Images

 いよいよ終盤戦を迎えているテニス四大大会「全仏オープン」(5月28日~6月11日/フランス・パリ/クレーコート/グランドスラム)は、現地6月9日に男子シングルス準決勝を実施。第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン/同1位)は、第3シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク3位)に3-6、7-5、1-6、1-6で敗れ、初の決勝進出とはならなかった。

 全世界が注目した新時代を担うアルカラスと四大大会で23度目の優勝を狙うジョコビッチの一戦は思わぬ幕切れとなった。

 試合序盤、ジョコビッチの鉄壁とも言えるコートカバーリングとカウンターショットに苦戦したアルカラスは、ゲームのペースをつかめず第1セットを先取される。

 ただ、第2セットに入るとスピード感のあるストロークとドロップショットで揺さぶりをかけるなどプレーの質を上げる。第3ゲームでは背面ショットを披露し会場を盛り上げるなど"らしい"プレーでポイントを重ねてセットを取り返しイーブンに戻す。

 しかし、第3セットの第2ゲーム終了時に突如右脚のふくらはぎがケイレン。しばらくその場で立ったまま動くことができず。その後すぐに治療を受け、なんとかプレーを続行するが、第3、第4セットは本来のプレーをすることができず。ジョコビッチの正確なショットで攻め切られ、不本意なかたちで決勝進出を逃した。
 
 試合後のインタビューでアルカラスは、「本当にタフだった。今日のような感覚は初めてで、あの試合のような緊張感を感じたことはなかった」と語り、試合を次のように振り返った。

「第1、第2セットは、本当に(打ち合いが)激しくて、腕がつりそうになった。第3セットの始めには脚だけでなく、身体のあらゆる部分がケイレンし始めたんだ。第3セットでは動くのが大変で、第4セットでは少しチャンスがあったかもしれないけど、本当にキツかった。全身がケイレンし始めたんだ」

 試合で体調を崩したアルカラスは、「緊張が原因だった。試合は本当に緊張して始まったんだ。第1、第2セットは緊張感があって、本当に激しかったよ」と続けると、「本当に激しいラリーがあった。ドロップショットや高速ラリー。色々なことが組み合わさった。でも、(ケイレンを引き起こした要因の)1番は第1セットからずっと続いていた緊張のせいだ」と自己分析している。

 また、今後の課題については、「今日の経験から学ばなければならない。このような試合では2度と同じことが起きないようにしようと思う。今日の経験から教訓を得て、対処しなければならない」とコメントした。

 なおアルカラスは、6月19日から開催されるウインブルドンの前哨戦である「シンチ選手権」(イギリス・ロンドン/芝/ATP500)に出場を予定している。足の状態や全身のケイレンの具合が心配されるが、これから始まる芝シーズンでは再びアルカラスらしいプレーが見られることを期待したい。

構成●スマッシュ編集部

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